June 24, 2006

You ain't seen nothin' yet


Fifa2006FIFA World Cup Gerrmay 2006での決勝トーナメントに進出する全てのチームが決定した。ジーコ・ジャパンの予選敗退で我が国のW杯熱は一気に冷めそうな気配もあるが、その昔西ドイツvs.オランダの決勝戦から観ていた店主の場合、W杯の「お楽しみはこれからだ!」と言いたい。(尤も、当時は日本のW杯出場など100年はあり得ないと思っていたのだが・・・)

決勝トーナメントに進出したチームは

Group A:ドイツエクアドルポーランドコスタリカ
Group B:イングランドスウェーデンパラグアイトリニダードトバゴ
Group C:アルゼンチンオランダコートジボワールセルビア・モンテネグロ
Group D:ポルトガルメキシコアンゴライラン
Group E:イタリアガーナチェコアメリカ
Group F:ブラジルオーストラリアクロアチア日本
Group G:スイスフランス韓国トーゴ
Group H:スペインウクライナチュニジアサウジアラビア

後出しジャンケンで恐縮ではあるが、個人的にはほぼ予想通りの決勝トーナメント進出メンバーであった。最も意外だったのは、チェコの敗退とガーナの突破であった。ブラジルとアルゼンチンは別格として、やはり開催地と同じ大陸のチームが有利であるという伝統は続いている。ただ、フランスの長期低落傾向に歯止めは掛かっていない。今回出場枠が4.5あったアジアからは結局予選突破はゼロで、恐らく次回の南ア大会ではオーストラリアがAFCに転籍するにしても実質的にこの数が削減されると思われる。いつもその驚異的身体能力の高さが喧伝されるアフリカ勢も恒例のW杯出場報奨金の揉め事が原因してか結局決勝トーナメントに進出したのは初出場のガーナのみであった。

予選リーグの試合を全て観たわけではないが、最も魅了されたのは(甚だ素人っぽくて恐縮だが)対セルビア・モンテネグロ戦でのアルゼンチン・チームである。特に2点目の緩急をつけたパスを25本繋いでのゴールは見事としか言いようがない。トップレヴェルの攻撃力を持つチームにしては、守備に対する意識も格別に高いものを持っており予選時点では攻守のバランスの最も高いレヴェルを有するチームといえよう。但し、予選からトップ・ギアに入れているチームが必ずしも決勝トーナメントで勝ち進めるとは限らないのがW杯である。その意味ではブラジルとイングランドは「予選」の戦いを順調にこなしたように思われる。特にブラジルは決勝トーナメントを前に対日本戦が絶好のプラクティスとなってしまった。

決勝トーナメントではブラジル、アルゼンチン、イングランドなどが勝ち上げっていきそうな気がするのだが、個人的には発展途上のチームとはいえ開催国ドイツに頑張ってもらいたいと期待している。(いつも評判倒れのスペインや今回は少々粗いところもあるがオランダも魅力的なチームである。)

残念ながら、0勝1分2敗でGroup Fの最下位で予選敗退してしまったジーコ率いるサムライ・ブルーの我がジャパン・チームであるが、これまでに天恵ともいえる「ツキ」を全て使い果たし現在の実力相応の結果が出たといえよう。以前から、弊blogではジーコの試合での采配には疑問を投げかけていたのだが、今回のW杯でのパフォーマンスを見る限り敗因は監督の采配だけではなくもっと根が深いモノとあると考えざるを得ない。これに関しては、いづれ別のエントリで考察してみたい。

だた、W杯と日本サッカーの歴史を摺り合わせてみれば、たった3回目の出場での予選敗退で悲観的になる必要など全くない。「日本サッカーは後退した」というブラッターのおっさんの発言など全く無視して構わない!W杯出場では遙かに先輩格の韓国チームが幾度世界の壁に跳ね返されたことか?前回の成績は両国ともに、開催国アドヴァンテージの僥倖を享受した結果である。タイトルの”You ain't seen nothin' yet”は、これからのFIFA World Cup Gerrmay 2006の決勝トーナメントと日本サッカーの将来へのダブル・ミーニングのつもりである。



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January 11, 2006

Big change comes from outside

1月9日に国立競技場で行われた第84回全国高校サッカー選手権決勝戦をTV観戦していていろいろと想うところがあった。

ご覧になった方も多いと思うので細かい試合経過は省くが、フィジカルに勝る鹿児島実業が圧倒的に攻め、それを耐え凌いだ野洲が少ないチャンスをパスワークで生かし延長戦の末2対1で勝利した。特に、野洲の決勝ゴールとなった延長後半での得点シーンは、鹿実のディフェンスが全くボールに触ることもできない見事な連携プレイだった。

テクニックと連携に徹底的に磨きをかけ、時としてバルサのスタイルを彷彿とさせる魅せるサッカーに拘った山本監督率いる野洲高校が高校サッカーの頂点に立った意義は非常に大きい。高校サッカー界では、野洲のスタイルのサッカーでは最後まで勝ち続けることはできない、というのが半ば「業界の常識」であったようだ。確かに、決勝戦では伝統的な高校サッカーの王道ともいえるスタイルを現代的にチューン・アップした鹿実のサッカーが実質的に試合を支配していたのは事実である。しかし、結果は高校サッカー界では「異端」ともいえる野洲の勝利で終わった。

山本監督は常々「高校サッカーを変えたい」と言っていたようである。スピードや体格などDNAによってかなり支配されている競技的なアドヴァンテージに対して、練習によって身につけることが出来る個々のテクニック(ドリブル、パスワークなど)や連携によって打ち破りたいという強い意思を持っていたらしい。この高校サッカーにおいてドン・キホーテ的ともいえる彼の想いはその経歴に依るところが大きいようである。山本監督は元々レスリングの選手でありサッカーのプレイヤとしての経験は皆無で、選手達は監督がボールと戯れている姿を見たことはなく、「多分、出来ないんじゃないですか」(エースストライカー、青木選手談)とのこと。

これはビジネスの世界でかつて世界の名経営者という栄誉を欲しいままにした巨大老舗企業GEを大改革したジャック・ウェルチの存在に擬えることができる。ウェルチはGEでは当時全く傍流であったプラスティックス事業部から社長に抜擢された人物でありGEの主流の出身ではない。正にこの「大きな変革は外からやってくる」ということが日本の高校サッカーでも起こったといえる。

どこまでが実際に本人から発せられた言葉であるかは知る由もないのだが、メディアで報じられている山本監督の発言を読む限り、彼は決して単なる夢想家でもドン・キホーテでもないことが分かる。野洲高校は元々サッカーの名門校ではなく(ワタシ的には「野洲」と聞くと、某巨大外資系IT企業の事業所が真っ先に思い浮ぶ)、地元のクラブチームとの連携を図り言わば中高一貫で選手を育て上げるという地道な努力を結実させて獲得した日本一の座である。しかも、この監督は、高校サッカー選手の憧れの的ともいえる「国立での決勝戦」はサッカー選手としての通過点の一つに過ぎないと言って憚らない。

野洲の選手達の風貌や表情を見ていても、この監督は古くさい精神主義を押しつけている様子は全く感じられない。「チケット代に見合うプレイをしてこい」と選手達を励ました言葉は正にこの監督の真骨頂のように思える。高校野球の伝統強豪校のような雰囲気を醸し出す選手たちにシンパシーを持つサッカーファンも多数おられるとは思うが、これが本当に現代の高校生を代表する現実の姿なのであろうか?これは個人の嗜好の問題なのでこれ以上突っ込むつもりはないが、個人的には選手が茶髪であろうがピアスをしていようが、厳しい練習に耐えきちんと礼儀をわきまえた人間であれば何の問題もないと考えている。野洲の選手達のプレイを観ていると監督の掲げたヴィジョンをよく理解して共有し、練習で培ったテクニックと仲間に対する信頼と強固なディシプリンなしでは出来ないことをやっていることがよく分かる。

日本のサッカー関係者はこの野洲高校の優勝を「冬の椿事」などと思わず、変化に対する一つの芽吹きと捉えて欲しいものである。




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June 30, 2005

The FIFA Confederations Cup Germany 2005 ~ 3rd place match Germany vs. Mexico

Germany 4 vs. 3 Mexico

しぶとく強かな試合運びをするにメキシコに対するホスト・チームである若いドイツ、3位決定戦としてはとても面白い試合だった。

オフェンスに関してはお互いの持ち味が良く出た試合内容だった。試合開始早々は攻めあぐねていたドイツであるが、徐々に相手との距離感を把握していき延長戦を含めてあの堅守を誇ったメキシコから4得点。しかも、後半開始早々のハンケの退場で1人少ないことを考慮すれば若いチームとしては上出来だったといえる。10人になってからも、守りに回らず(というか、それが出来る試合展開ではなかったのだが)、終始攻撃的な姿勢を見せたことは評価できる。結局、メキシコには一度もリードを許さなかった。

一方のメキシコは、攻撃面では如何にも「らしい」展開で3得点したのだが、これまで大会を通して2得点しか許していなかったディフェンスがドイツにこれだけやられるとは予想していなかった(ドイツのディフェンスはほぼ予想通り)。やはり、準決勝でのアルゼンチンとの激闘とここにきて薄くなってしまった選手層が応えたと見える。今回のコンフェデ杯では、個々の持つ確かなテクニックを土台にしてコンパクトなサッカーを展開していたメキシコは、圧倒的な個人技を持つ選手を擁したチームと対峙してもそのアドヴァンテージを失わせるスタイルが通用することを我々に教えてくれた。

もう一つこの試合で感じたことは、若いドイツ・チームにおけるバラックの南米のスター選手とは全く趣を異にした存在感である。バイエンル・ミュンヒェンにおいてその言動が云々されることがあったが、今回の彼のプレイ振りからも見て取れるキャプテンシーの発揮は素晴らしものがあった。この大会で最も得るものが多かったのは、ドイツ・チームであったことは間違いない。


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June 27, 2005

The FIFA Confederations Cup Germany 2005 ~ Semi-finals

コンフェデ杯とはいえ(個人的には、フレンドリー・マッチ+α程度の位置づけ)、準決勝ともなると流石に勝ち進んだチームには気合いが入ってか試合内容は俄然濃くなってきた。

Germany 2 vs. 3 Brazil

現在のブラジルに対等に渡り合うには、未だそのスタイルが確立されていない若手主体のドイツであるが、予想以上に健闘した。グループ・リーグで引き分けたとはいえアルゼンチンにはかなり力の差を見せつけられたドイツであるが、ブラジル相手にかなり精力的に動き回った。

同点で迎えた後半開始からボールを支配し、ブラジル・ゴールに向かって攻め込むものの決定的なシーンを作り出すことは出来ず、ここいらへんが現在のドイツの限界のようである。対するブラジルは、全体的に「速いサッカー」は展開しないが、局面でのボール・キープ力と一気の突破力は流石に目を見張るモノがある。

ドイツのディフェンスがズタズタに切り裂かれたという印象はなかったが、アドリアーノの個人技に負うところによるゴールが決まり、これで結局決勝点となった。

クリンスマン率いるドイツは恐らく黄金の70年代前半の、強く・美しいイメージのチーム作りを目指しているのであろうが、未だその途上であると言わざるを得ない。しかし、これから2006W杯に向けて予選を免除されているドイツは最も「伸びしろ」の大きなチームになる可能性も秘めているような気もする。

 

Mexico 1 vs. 1 Argentina(PSO 5 vs. 6)

>今大会出場チームで質・量ともに最も高いレヴェルの選手を揃えたのがアルゼンチンであることは間違いない。一方のメキシコは、ヨーロッパのビック・クラブで活躍選手は少ないものの、グループ・リーグではジャパンには殆ど試合をさせてくれず、ブラジルを破り絶好調。どちらも攻守に高いバランスを持ったチームであり、今大会随一の好ゲームが期待された。

実際にゲームが始まってみると攻撃力のアルゼンチン、守備のメキシコという図式となっていた。中央突破、サイド攻撃と手を変え品を変えゴールを割ろうとするアルゼンチンであるが、堅いメキシコのディフェンスを崩すことが出来ない。ボール・ポゼッションでは劣るメキシコもアルゼンチン・サイドに巧みなボール捌きで攻め込むもこちらのディフェンスもやはりかなり頑強。

バルサ復帰への熱望が消えそうなことへのイライラが募ってかサヴィオラが蹴りを入れて一発退場、しかしマルケスも2枚目のイェローで退場し、90分の終了直前10人対10人になったがスコアレスで決着がつかず延長戦に突入。

延長前半終了直前に左サイドから攻め込んだメキシコがサルシドがドリブル突破で強引にゴール。これで決まりかという雰囲気が漂ったのだがアルゼンチンは怒濤の反撃を開始し、延長後半開始後フィゲロアの執念ともいえるシュートが決まって1対1となり、PK戦へともつれ込みこれまた非常にレヴェルの高いPKを放ち合った結果アルゼンチンが5対6でこのゲームを制した。

内容的には、その持ち味を充分に発揮したメキシコに分がある展開であったが、ここ一番でのアルゼンチンの集中力と執念も凄みがあり、非常にハイ・レヴェルのゲームを楽しむことが出来た。

決勝戦は南米頂上対決ということになったが、メキシコのDFよりもブラジルに通用するであろうコネッホが出場できないアルゼンチン、新クァルテットの中でこれまで精彩を欠いているカカが復活すればブラジルがやや有利かも?


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June 23, 2005

The FIFA Confederations Cup Germany 2005 ~ Brazil vs. Japan

Brazil 2 vs. 2 Japan

試合結果だけをみると、絵に描いたような予定調和の結末であった。ジャパンにとっては「王者ブラジルに対し大健闘、惜しい引き分け!」、ブラジルにとっては「格下相手に手こずるものの、準決勝へ進出」と、実質的な果実は結局格上チームに持って行かれたワケであるが・・・。

ブラジルが相手のレヴェルに合わせた戦い方をするというのは理解できるのだが、ジーコ・ジャパンと呼ばれている現在の我がA代表は誠に不思議なチームである。個々の能力、チーム力ともに現時点では遙かに勝っているブラジルに対し今回のような結果の残せるパフォーマンスを見せたかと思えば、ご存じの通りW杯アジア予選は突破したものの試合内容では一次予選からかなりギリギリな展開で我々をハラハラさせてくれた。この夏開かれる「東アジア選手権」ではいったいどのようなパフォーマンスを見せてくるのであろうか?これによってホントの意味で一皮剥けてアジア・レヴェルを抜けたチームになったかどうかが分かるであろう。

現在のジャパンにとっては、今回のメキシコのようにボールを積極的に絡め獲りにくるチームより個人技では圧倒的に優れてはいるがマトモに突っかかってこないブラジルの方がある意味戦いやすかったのかもしれない。その出来不出来の落差が大きい中村は今回は良い方に転がり、ワールド・クラスのパフォーマンスを見せてくれた。彼の今後の課題はテクニックの向上ではなく、精神的(あるいは体力的)な上積みであることは間違いない。

一方のブラジル、DFは相変わらず超一流とはいえないが、ロナウジーニョを中心とした攻めは正にファンタスティック!なんの問題もなし。現チームの編成でロナウドを切ったのは正解だったといえる。

それにしても、選手起用に関するジーコの頑固さ振りは如何なものであろう?彼の心中には、現在の選手の状態は全く眼中にはないようで、その起用するプライオリティは公式のように決まっているように見える。茂庭も呼ばれてはみたものの、わざわざドイツまで何しに行ったんだろう?

これはあくまでもシロートのレヴェルのぼやきであり、実際にはこの監督に来年のドイツは託するしかないのであろうが、このブラジル戦を観たあとでも前回を上回る2006W杯の予選突破は容易ではないという想いは変わらなかった。


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June 22, 2005

The FIFA World Youth Championship Netherlands 2005 ~ Morocco vs. Japan

Morocco 1 vs. 0 Japan

無勝利で予選突破を果たした我がU20、モロッコを相手に今大会でのベスト・パフォーマンスを見せてくれた。前半はサイドからの積極的な攻撃も見せ、自陣でのミスもあったがDFは落ち着いて対処していた。ハードラックにもシュートがポストとバーに弾かれる。

後半は、体力にきつくなってきたためか選手交代で活路を見出したかったようだが、はっきり言ってこれが裏目に出た。中盤での主導権はモロッコに移っていった。そしてロスタイムに不用意なバックパスから致命傷となる1点を献上して、敗戦。延長戦に行く積もりだったのか、90分で決める積もりだったのかベンチとピッチで意思統一が図られていたのであろうか?

たら、ればではあるが、勝てた試合だったようにも見える。しかし、スタッツを検証してみると、ボールポゼッションでは互角、シュート数はモロッコ 12 vs.ジャパン 10であるが、枠を捉えたシュート数はモロッコ 7 vs. ジャパン 3という数字がこの試合の結果を如実に表しているような気がする。サッカーの神様は普通はより多くのチャンスを作った方に微笑むものである。

予選では勢いを感じさせた中国はドイツに、シリアはブラジルに敗戦し、アジア勢は全滅し、来年のドイツでの結果如何では2010W杯のアジア出場枠に暗雲が垂れ込めてきた気配を感じる。

「アテネ経由ドイツ」が殆ど見えない現在、恐らく「北京経由南アフリカ」を目指しているであろう選手達個々人の心情を伺い知ることは出来ないが、今回のワールドユースでは「世界」レヴェルを体感するには良い機会ではあったが、挫折感がそれを上回らなかったことを祈るばかりである。



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June 20, 2005

The FIFA Confederations Cup Germany 2005 ~ Greece vs. Japan

Greece 0 vs. 1 Japan

相手は昨年のヨーロッパ・チャンピオンとはいえ、予選では勝てる可能性が最も高いと思われたギリシア戦。2トップ4バックのジャパンはメキシコ戦のときとは打って変わって良く動くことが出来たし、パスも良く繋がった。前半からボール・ポゼッション、シュート数でも互角以上に渡り合いほぼ試合をコントロールしていたといえる。ギリシアはプレスを掛けてこないので中盤はほぼジャパンが支配していた。シュート失敗の責任を被ることを恐れてか、踏ん切りの悪いゴール前でのプレイがいくつかあった。得点機を逃し続けて、カウンターでやられるという厭な気配を感じつつも0-0で前半が終了。

後半開始早々はギリシアは中盤でのプレスを掛けてきたが、すぐ前半同様な状態に逆戻りした。それほど激しい動きはしていないはずなのに、疲労は寧ろギリシア・サイドに。玉田に代わって入った大黒が中村のパスをギリシア・ゴールにきっちり流し込み先制点をあげる。

例によって、不用意なミスも犯すのだがギリシアはそのチャンスを生かすことが出来なかった。結局そのまま1-0で今回のコンフェデ杯の初勝利を上げ予選突破の可能性を残した。

DFはゴール前に放り込んでくるタイプの攻めにはほぼ機能していた。ボール捌きでもプレスがかかっていない分メキシコ戦で散見された細かいミスも目立たなかった。それにしても、我がジャパンの左サイドからの攻めは全く機能していない。格上のチームにこれを見切られた対応をされるとなかなか厳しいものがあるような気がしてならない。

一方、ギリシアであるが昨年のポルトガルでのオリンポスの神々を総動員したような奇跡的なパフォーマンスは全く見られず、現時点ではとてもワールド・クラスのチームとはいえない。「専守防衛、一発ドカン」は全くの不発で、得意のロング・ボールやゴール前にあげるボールの精度が悪すぎ、そこからできる細工も持ちあわせていないのでチャンスらしいチャンスも生まれてこなかった。

プレイ・スタイルが違うので一概には言えないが、対メキシコ戦と対ギリシア戦でのジャパンのパフォーマンスの差はそのまま相手チームのレヴェル差と見てよいだろう。次戦で当たるブラジルに対してどの程度善戦できるかによって来年のW杯へのヴィジョン、戦略・戦術が見えてくるような気がする。いつでも勝ってもらいたいという欲求はあるが、今回のコンフェデ杯に関しては勝ち負け・予選突破は個人的にはどうでも良いことだと考えている。

ただ、どう転んでも来年のドイツでの予選突破・ベスト16進出へのハードルは2002年の時よりはかなり高いものになることは間違いない。



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June 19, 2005

The FIFA World Youth Championship Netherlands 2005 ~ Japan vs. Australia

Japan 1 vs. 1 Australia

所用で外出していたため、この試合ライヴ観戦することが出来ず、ヴィデオで見た。我がU20チーム予想通り2~3日で大きな改善は認められず、相変わらずの鈍くさいサッカーに終始していた。かなりオーストラリアに押されていたが、この若手オージー達も我が方に負けず劣らずの雑なサッカーを展開しており、GK西川のミスを突いてやっとこさの先制点。

殆ど負けを覚悟してたが、何故かオランダ、ベナン戦ではお呼びがかからなかった前田の放ったシュートがゴール。いやはや、0勝2分1敗の予選を突破で、ヤング・ジャパンはまさにギリギリ・ボーイズ振りを遺憾なく発揮してくれた。

各試合後の監督・選手のコメントだけはイッチョ前だが、明確なヴィジョンや戦略・戦術をチームで共有しているようには見えない状況で「一つでも多く試合することが経験」と言われても、甚だ説得力に欠けると言わざるを得ない。出たとこ勝負で闇雲に試合をしても今後に繋がる「経験」になることはあり得ない。



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June 17, 2005

The FIFA Confederations Cup Germany 2005 ~ Japan vs. Mexico

Japan 1 vs. 2 Mexico

アジアのサッカーの神様(そんなの、いるのか?)の恩寵も受けて獲得した2004アジアカップ・チャンピオンの座を引っ提げてW杯のプレ大会ともいえるドイツでのコンフェデレーション・カップに参戦したジーコ率いるジャパンA代表と北中米チャンピオンであるメキシコとの予選マッチ。

我がジャパン・チームは小野を怪我で欠くものの現時点でのほぼベスト・メンバーであり、W杯進出も決定しておりメンタル的には後顧の憂いなくコンフェデ杯に集中できる状況であることはご承知の通りである。

一方のメキシコは現在W杯北中米予選を4勝1分で首位に立っており、余程の番狂わせでも無い限り来年は確実にドイツにやって来るチームである。但し、今回のコンフェデ杯初戦には主力メンバーの一部(クラブ・チーム「グアダラハラ」がリベルタドーレス杯のトーナメントに出場しているため)は間に合わなかった。

今回のコンフェデ杯では、アジア予選を突破できる力をつけたジャパンがブラジル、アルゼンチンなどの突出した超一流チームは別格として、ナショナル・フラッグを背負ったワールド・クラスのチームに対してどのような内容の試合が出来るのかに注目していた。

このメキシコ戦を見て、個人的な結論を先に言ってしまえば、我がジャパンA代表は自分たちのサッカーのスタイルを未だ確立しているとは言い難く、現在のままではワールド・クラスのチームに対して渡り合えるだけのチーム力は持ち合わせていないと言わざるを得ない。

その点、ワールド・クラスのチームとは言えない(昨年のヨーロッパ・チャンピオンに対して甚だ失礼ではあるが)ギリシアは、それが全ての相手に通用するしないは別にして「弱者が勝つ可能性を追求した」スタイルを確立している。個人的には見ていてもちっとも楽しくなく全く好きにはなれないがゴール前に「白い壁」を作り、負けないサッカーを目指す徹底振りは大したものである。

寡聞にしてジーコがどのようなスタイルを目指しているのを見聞きしたことがないのだが、今回のメキシコ・チームが現ジャパンのA代表の候補選手達の資質を考慮すると、目指すべきプレイ・スタイルの選択肢の一つであるようにも思われる。

一試合だけ見てそれが全てと判断するのは早計ではあるが、メキシコは強烈な個人技で局面を切り開くとか、一発のカウンターを仕掛けるとか、圧倒的なスピードを武器にするとかいう類のスタイルではなかった。マイ・ボールを大切にしてボール・ポゼッションにおいて優位に立ち、素早いパス回しで相手DFを崩しそれほど巨大なスペースを作らずともその局面から得点チャンスの数を多く獲得しようというかなり「真っ当」なプレイを展開していた。ディフェンスにおいても一対一で対応するという危険は滅多に犯さない。一見した豪快さ、派手さはないが、したたかで流石にワールド・クラスと感じさせるチームであった。

従って、やっとこさアジア予選を勝ち抜いた我がジャパンには歯が立つ相手ではなかったことは、特に試合後半を見ていれば明白であろう。一対一でいくら追い回しても、個人レヴェルでのボールの扱いでは一枚も二枚も上手なメキシコからはボールを奪うことは殆ど出来なかった。そして、あまりにも細かいミスが多すぎた。

前半のタイ・スコア、あるいはアジア・チャンピオンという称号が変に邪魔したのか良く解らないが、個人的には後半開始からもっと大胆に選手交代(例えば、最後のFW3人のように)をした方が(入りの目眩ましで)寧ろ得点チャンス(試合での勝ち負けは別にして)はあったようにも思われる。

中田が前方へ繰り出すパスが長すぎてことごとく合わなかったのだが、あれに合わせるくらいのスピードを持たない限り得点するという意味では世界には通用しないということも事実であろう。試合後メキシコの監督ラボルベがコメントの中で「日本のスピードとボールタッチに驚いた」と言っていたそうであるが、この勝利監督としての外交辞令も心得ていると感心!

さて、次は「専守防衛、一発ドッカン」のヨーロッパ・チャンピオンであるギリシア戦、我がジャパンはどんなパフォーマンスを見せてくれるのであろうか?今回は久しぶりに気楽に試合を見ることができる。このコンフェデ杯で失うものなんて何もないのだから。(でも、W杯が始まるまで既に1年を切っているので、こんなお気楽モードではいけないのかもしれないが・・・)



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June 16, 2005

The FIFA World Youth Championship Netherlands 2005 ~ Japan vs. Benin

Japan 1 vs. 1 Benin

オランダに惜敗(個人的には全くそうは思わないが)したあとを受けた、西アフリカの小国ベナン戦。オランダほどの強烈な印象はなかったが、やはりそう簡単に勝てる相手ではなかった。

それにしても、我がU20のチームは試合でいったい何をしようとしているのだろか?勿論最終目的は相手に勝利することなのであろうが、そのプレイを見ていても目指しているフィロソフィーやスタイルが全く伝わってこない。

現在のA代表も決してテンペラメントの高いチームとはいえないが、ピッチ上でのU20の選手達の様子はなお一層低く、羊さんのように温和しい印象しか感じられない。タイトルの掛かった勝負であるから、ゲームにスペクタクルなものを期待するのは酷であろうが、それにしても見ていてもちっとも面白くない。つまらないなりに結果さえ出してくれれば、それなりに納得も出来るのだが。

得点が欲しいのは解るが、中盤を省略した平山にボールを放り込むことだけに終始した単調な攻撃は全く評価できない!深夜(朝早く)に全くつまらない試合を見てしまった。



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