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January 15, 2006

The New Team of KEIO High Unicorns

uniimageKeio High Unicorns 40 vs. 18 Yokosuka Gakuin High Eagles

1Q2Q3Q4QTotal
Keio High Unicorns7702640
Yokosuka Gakuin High Eagles066618


1月15日、法政二高グラウンドに於いて神奈川高校アメリカンフットボール新人戦(3年生が引退した、1・2年生の新チーム)のA・Bブロックそれぞれの決勝戦が行われた。第一試合はAブロックの法政二高と勝ち上がりの横浜高校の対戦で、第二試合がBブロックの塾高ユニコーンズとやはり勝ち上がりの横須賀学院の対戦。

第一試合の終了直前に会場に到着したのだが、グラウンドには25sec. Down Timerはおろかスコアボードもないのでどちらがリードしているのか全く分からなかった。試合終了時点でバックスタンド・サイドから歓声が上がったので、どうやら横浜高校が勝ったようだった。法政ニ高トマホークスの新チームにとっては恐らく初の対外試合で、ハーフのゲームとはいえ12月中旬から試合を経験してきた横浜高校キングコングスに一日の長があったのかもしれない。(法政 14 vs. 15 横浜)

Unicorns0015塾高ユニコーンズはクリスマス・ボウル優勝で3年生が引退し、新チームが結成されて実質的には1週間とのこと。30名以上いた3年生が主体を担っていたユニコーンズであったので、この試合では選手達の実戦での経験不足が一抹の不安を抱かせた。

コイントスに勝ったユニコーンズはリターンを選択し試合開始。先発QBは先週のSTICK Bowlにも出場していた#18の黒川くん。1Qでユニコーンズはゴール前からQB#18黒川くんが自ら走り込み、TFPも決まって先取点をあげる。2QにはWR#84菊岡くん(クリスマス・ボウルでの残り2秒でFGを決めた)がTDパスをキャッチし、TFPも決まりこの時点で14対0と好調な滑り出しといえよう。その後横須賀学院にTDを許し(TFPは失敗)、ハーフタイム後3Qには2本のFGを決められ14対12と迫られた。しかし4Qにはゴール前7ヤードから1年生RB#24中野くんが走り込んでTD(TFPは失敗)。横須賀学院はTDを獲るも2ポイント・コンヴァージョンを失敗した。その後WR#84菊岡くんがTDでTFPも成功。相手の攻撃で残り43秒の時、やはりSTICKに選抜出場していたDB#16石原くんがパス・インターセプトし、ターン・オヴァーでユニコーンズの攻撃に。それまで地味な役割に徹し、STICKにも出場していたTE#89助川くんが持ち込んでTD、TFPも決まりほぼ試合の趨勢は決まった。試合終了直前にはDB#37清水くんがパス・インターセプトし、そのまま持ち込んでTD。2ポイント・コンヴァージョンを試みるも失敗したが、塾高ユニコーンズの新チームは勝利でそのスタートを飾った。勝利をほぼ手中にした4Qの後半では、黒川くんに代えて1年生QB#8徳島くんも出場した。

Unicorns0046 Unicorns0046
Unicorns0059 Unicorns0083
Unicorns0085 Unicorns0088
Unicorns0094 Unicorns0106

新チームを結成して7日なのでチームとして評価するのは未だ早すぎるとは思うが、オフェンスは期待以上の能力を発揮していた。特に黒川くんはQBとしての資質を充分に持っており、かなり走力もある。今後パスの精度を上げれば引退した青樹くんに勝るとも劣らないQBに成長すると思われる。それに引き替えディフェンスは経験不足であることが否めず、タックルが甘くしばしば相手に走りまくられる場面があった。新キャプテンOL/DL#77芦名くんを始めとして、試合経験者が攻・守の両面で出ていた。ディフェンスでは芦名くんの存在は大きく、彼が出る出ないで守備力に大きな差があった。

Unicorns0123 Unicorns0129

新生塾高ユニコーンズ、課題も色々見えた試合ではあったが、これからの練習で充分にキャッチ・アップできるであろうし、その伸びしろはかなり大きいと思われる。その意味では今年も春・秋の試合での活躍を大いに期待できるし、2年連続でのクリスマス・ボウル出場、そして連覇も決して夢ではない。ガンバレ、新生塾高ユニコーンズ!




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January 13, 2006

Obituary ~ Birgit Nilsson

Birgit Nilsson, Soprano Legend Who Tamed Wagner, Dies at 87 (N.Y.Times)

Nilsson20世紀後半の最高のワグネリアンでドラマティック・ソプラノの一人である、ビルギット・ニルソンBirgit Nilsson)が昨年の12月25日に出身地であるスウェーデン南部のVästra Karupで亡くなった。享年は87歳。

彼女はオペラの公演では1967年の大阪フェスティヴァル・ホールでのバイロイトの引っ越し公演(但し、オケはN響)の「トリスタンとイゾルデ」、そして1980年のヴィーンのシュターツオパーの「エレクトラ」で来日したことがある。彼女の経歴に関しては、上記のN.Y. Timesの追悼記事や日本語版Wikipedia英語版Wikipedia、そして弊blogで彼女の誕生日に書いたエントリ”The nordic icy Diva”をご参照ください。

かつて、第二次大戦後の代表的なワグネリアン・ソプラノであった、ニルソン、メードル、ヴァルナイの3人が集まってバイエルン放送のTV番組で語り合った内容が文章に起こされているサイトがあるのでご紹介しておく。英語ではあるが、非常に興味深いことが語られている。



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January 11, 2006

Big change comes from outside

1月9日に国立競技場で行われた第84回全国高校サッカー選手権決勝戦をTV観戦していていろいろと想うところがあった。

ご覧になった方も多いと思うので細かい試合経過は省くが、フィジカルに勝る鹿児島実業が圧倒的に攻め、それを耐え凌いだ野洲が少ないチャンスをパスワークで生かし延長戦の末2対1で勝利した。特に、野洲の決勝ゴールとなった延長後半での得点シーンは、鹿実のディフェンスが全くボールに触ることもできない見事な連携プレイだった。

テクニックと連携に徹底的に磨きをかけ、時としてバルサのスタイルを彷彿とさせる魅せるサッカーに拘った山本監督率いる野洲高校が高校サッカーの頂点に立った意義は非常に大きい。高校サッカー界では、野洲のスタイルのサッカーでは最後まで勝ち続けることはできない、というのが半ば「業界の常識」であったようだ。確かに、決勝戦では伝統的な高校サッカーの王道ともいえるスタイルを現代的にチューン・アップした鹿実のサッカーが実質的に試合を支配していたのは事実である。しかし、結果は高校サッカー界では「異端」ともいえる野洲の勝利で終わった。

山本監督は常々「高校サッカーを変えたい」と言っていたようである。スピードや体格などDNAによってかなり支配されている競技的なアドヴァンテージに対して、練習によって身につけることが出来る個々のテクニック(ドリブル、パスワークなど)や連携によって打ち破りたいという強い意思を持っていたらしい。この高校サッカーにおいてドン・キホーテ的ともいえる彼の想いはその経歴に依るところが大きいようである。山本監督は元々レスリングの選手でありサッカーのプレイヤとしての経験は皆無で、選手達は監督がボールと戯れている姿を見たことはなく、「多分、出来ないんじゃないですか」(エースストライカー、青木選手談)とのこと。

これはビジネスの世界でかつて世界の名経営者という栄誉を欲しいままにした巨大老舗企業GEを大改革したジャック・ウェルチの存在に擬えることができる。ウェルチはGEでは当時全く傍流であったプラスティックス事業部から社長に抜擢された人物でありGEの主流の出身ではない。正にこの「大きな変革は外からやってくる」ということが日本の高校サッカーでも起こったといえる。

どこまでが実際に本人から発せられた言葉であるかは知る由もないのだが、メディアで報じられている山本監督の発言を読む限り、彼は決して単なる夢想家でもドン・キホーテでもないことが分かる。野洲高校は元々サッカーの名門校ではなく(ワタシ的には「野洲」と聞くと、某巨大外資系IT企業の事業所が真っ先に思い浮ぶ)、地元のクラブチームとの連携を図り言わば中高一貫で選手を育て上げるという地道な努力を結実させて獲得した日本一の座である。しかも、この監督は、高校サッカー選手の憧れの的ともいえる「国立での決勝戦」はサッカー選手としての通過点の一つに過ぎないと言って憚らない。

野洲の選手達の風貌や表情を見ていても、この監督は古くさい精神主義を押しつけている様子は全く感じられない。「チケット代に見合うプレイをしてこい」と選手達を励ました言葉は正にこの監督の真骨頂のように思える。高校野球の伝統強豪校のような雰囲気を醸し出す選手たちにシンパシーを持つサッカーファンも多数おられるとは思うが、これが本当に現代の高校生を代表する現実の姿なのであろうか?これは個人の嗜好の問題なのでこれ以上突っ込むつもりはないが、個人的には選手が茶髪であろうがピアスをしていようが、厳しい練習に耐えきちんと礼儀をわきまえた人間であれば何の問題もないと考えている。野洲の選手達のプレイを観ていると監督の掲げたヴィジョンをよく理解して共有し、練習で培ったテクニックと仲間に対する信頼と強固なディシプリンなしでは出来ないことをやっていることがよく分かる。

日本のサッカー関係者はこの野洲高校の優勝を「冬の椿事」などと思わず、変化に対する一つの芽吹きと捉えて欲しいものである。




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January 10, 2006

STICK Bowl VI ~ Kanagawa vs. Tokyo A

Kanagawa 17 vs. 6 Tokyo A

1Q2Q3Q4QTotal
Kanagawa0301417
Tokyo A06006

STICK-BowlSTICK Bowlとは3年生が現役引退後に関東高校アメリカンフットボール地区選抜対抗戦という名目の下、この春以降の関東地区各校のアメフト部で主力を担う選手達の選抜チーム同士のボウル・ゲイムである。出場チームは東京選抜としてAとBの2チーム、神奈川選抜、そして埼玉・茨城・千葉からの選抜チームの計4チームである。今年は第6回目の開催で東京A対神奈川、東京B対埼玉・茨城・千葉の2試合が1月8日(日)に等々力球場で行われた。STICKとはSaitama、Ibaraki、Tokyo、Chiba、Kanagawaの頭文字らしい。

残念ながら時間の都合で第一試合である東京A対神奈川の3Qと4Qしか観ることが出来なかった。店主のお目当ては、当然のことながらクリスマス・ボウルで優勝した塾高ユニコーンズの今年の主力選手たちのことである。30人以上いた3年生が引退した塾高ユニコーンズであるが、2年生のDT#7芦名くん(臨港中)、DB#11石原くん(中等部)、QB#12黒川くん(普通部)、WR#28井上くん(光が丘第三中)、TE#89助川くん(中等部)の5名が選抜され出場した。

会場に着いたのはちょうどハーフ・タイムのときだったので、2Qでの得点経過は分からなかった。3Q・4Qは横浜高校の朝池くんが時折交代で出場したが、QBは殆どユニコーンズの黒川くんが務めた。クリスマス・ボウルでも蹴っていた黒川くんはこの試合でもパントキッカーを兼任していた。3Qは一進一退の攻防でどちらも得点をあげることが出来なかったが、4Qになった試合が動き神奈川が2TD & 2TFPの14点をあげ逆転勝ちした。普段は敵同士の急造チームであるから緻密なプレイを期待するべくもないのだが、黒川くんのQB姿を初めて観ることができた。時々危ない場面もあったが、投げても良し走っても良しでQBの素質としてはかなり高いものを感じさせた。黒川くんは試合終了後に優秀選手の一人に選ばれ(因みに昨年は前キャプテン田代くんが優秀選手に選ばれている)、青樹くんが抜けた穴を充分に埋めてくれると期待している。TE助川くんに通したホットラインともいえるパスや、DB石原くんのパス・インターセプトからそのままゴールまで駆け抜けるタッチダウンを観ることができ個人的には大いに満足だった。

PICT0108_edited PICT0118_edited

主力であった3年生が大量に抜けた塾高ユニコーンズであるが、彼らを中心とした活躍次第ではクリスマス・ボウル二連覇も決して夢ではない。カンバレ、ユニコーンズ!




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January 08, 2006

Nuovo Cinema Paradiso

松の内も終わり、いまさら「おめでとうございます」でもないのだが、今年も擬藤岡屋日記をよろしくお願い申し上げます。

用事があって「日曜日の銀座」に全くの久し振りに出かけ見ると、なんと中央通りは未だ「歩行者天国」(死語?)だったので、ちょっと吃驚。用事が済んでから和光の裏通りを歩いていると、シネスイッチ銀座で「ニュー・シネマ・パラダイス」がリヴァイヴァル上映されいることを発見。初公開時(1989年)このシネスイッチ銀座で単館上映での記録を打ち立てた作品である。この「ニュー・シネマ・パラダイス」、これまでにも何度か観たことはあるのだが映画館での経験はない。夕方からは特に予定もなかったので、遅い昼食を済ませてから暗闇の空間へ。連休のためか、館内は予想したよりも混んでいた。

この「ニュー・シネマ・パラダイス」は監督であるシチリア出身のジュゼッペ・トルナトーレが恐らくは自らは体験していない時代まで遡って描いた、リュミエール兄弟のシネマトグラフが有料公開(1895年)されて以来1世紀近くの歴史を刻んできた映画に対するオマージュともいえる作品である。映画そのものを扱った作品といえば個人的にはフランソワ・トリュフォーの「アメリカの夜」が思い浮かぶのだが、これは制作サイドから描いたものであり、トルナトーレは映画がシチリアの片田舎でも娯楽の王者として君臨していた時代を「観る側」の視点でこの「ニュー・シネマ・パラダイス」を仕立て上げている。

斬新な手法は全く用いてはいないが、これまで映画が培ってきた作劇術を駆使した落ち着いた作品になっている。この映画には第二次世界大戦後のシチリアの田舎の様子など知る由もない人間にも、ある種の既視感を覚えるようなノスタルジックな雰囲気が溢れている。デジタル・リマスターされたということでエンニオ・モリコーネの音楽への期待を持っていたのだが、映画館でよく出くわすスピーカの音割れが度々ありちょっと興ざめだった。

CGを駆使したハリウッド映画とは違った意味で、この「ニュー・シネマ・パラダイス」は映画館の暗闇の中で観るに相応しい作品である。正月明け、偶然ではあるが心の温度が上がる映画に出会えてちょっと得した気分になった。




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