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April 10, 2005

Le Temps des cerises

当初は暖冬と言われていたのだが、2月の寒さが影響してか例年より遅れ気味だが桜前線は順調に北上中の今日この頃。東京の桜はほぼ満開。

(本エントリの写真はクリックして頂ければ、大きなものがポップアップします)

mikurumagaeshi昨日(4/9)は、本来4/2に予定していた(母校野球部の甲子園でのさらなる躍進を信じて延期されたのだが、開花時期という意味では大正解であった)大学同期で企画された上野での花見に参加した。花見といっても、桜の木の下で車座になって飲み食いする花より団子の例のヤツではなく、地元のガイド役をかってくれたK君の名解説で上野にある桜の銘木を探訪するという本当の意味での「花見」であった。

yaebenishidare上野公園内の雑踏を避け、輪王寺の「ミクルマガエシ」、「ヤエベニシダレ」を鑑賞したあと、入場料(¥420)を払っても見る価値があるというK君の薦めに従って、今の時期一般解放されている国立博物館の庭園を散策し「ミカドヨシノ」、「ショウフクジジザクラ」、「エドヒガンシダレザクラ」、「オオシマザクラ」を観て廻った。クローン桜であるソメイヨシノはオオシマザクラの花型とエドヒガンの花色を受け継いでいることを確認できた。

shoufujijizakura不忍池の桜のトンネル(あの雑踏がなければ素晴らしいのだが)を抜けて、同行のY君ご夫妻に用意して頂いた場所(勿論、屋根のあるトコロ)で宴会。例年はカラオケに突入するらしいのだが、今回は誰もマイクを握る人がおらず会話を楽しんだ。参加者はOBが殆どだったためか、話題の中心は自然と塾高の甲子園での活躍に。


naraya_gennkannaraya_zennkei数年前までは、東京の桜の満開から遅れること10日くらいに箱根は宮ノ下での花見を楽しんでいたのだが、その際投宿していた「奈良屋」が廃業してしまったのでこのところすっかり足が遠のいている。この300年以上続いたといわる参勤交代の本陣であった「奈良屋」は由緒正しき日本旅館そのものという存在であった。当時90歳を超えていた今は亡き名物女将の優雅ともいえる客あしらいと30~40年ほどタイムスリップしたような佇まいが想い出される。

naraya_furuidonaraya_sakura文化財の指定を受けていた木造建築は古いとはいえ良く手入れが行き届き、あのような居心地の良い非日常的空間を失ったことは愛惜に耐えないものがある。あるリゾート会社に土地を買収されたと聞いているが、あの広大な庭園の見事な桜や建物の現在を見るのが忍びなくその後宮ノ下には足を踏み入れていない。

話は変わるが、我が国で桜といえば当然「花」であるが、西欧では「実(サクランボ)」ということになっているようである。タイトルの”Le Temps des cerises”は「サクランボの実る頃」という邦題を持つベルエポック期から現在まで歌い継がれているシャンソンの名曲である。(宮崎駿作品「紅の豚」で加藤登紀子が歌っていた、あの曲である)

この歌は、微かな哀愁漂う恋の歌という風情を感じさせるが、実は1871年のパリ市議会と当時のフランス国民議会政府との争い(一般的にはパリ・コミューンと言われている)で、最終的には政府軍に制圧された側の人々によって創られ歌われた曲である。

パリ・コミューンは世界で初めて労働者階級が樹立した革命政権であると解説されることが多いが、これは間違いで、この時のパリ市議会は市民により民主的に選ばれたものであり、「革命」によって成立したものではない。

この名曲は様々な名歌手によって歌われているが、個人的な好みではコラ・ヴォーケルとナナ・ムスクーリがお勧め。特にムスクーリのバックを務めるジ・アテニアンズの間奏は秀逸である。



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Comments

TBありがとうございます。冬の間はカメラを持って出かけても、そそう撮るものもなく、寂しいものでしたが、やっと花の季節さなり、気持ちも弾んできます。
季節も季節ですので、昨日からマタイ受難曲を聞いてまたしても感動しています。演奏はもう古典と言ってもよいカール・リヒターの1958年の録音です。暖かくなりましたねというより、暑いですねと言う方が良いような日になってしまいました・・・。花粉には閉口ですが(泣⑨

Posted by: Schweizer_Musik | April 10, 2005 at 11:22 AM

こんばんは、ご無沙汰しております。
トラックバック有難うございました。昨日、今日ととても暖かくて絶好の花見日和でしたね。上野だけでも桜の花と庭園めぐり、今の季節にこんなに楽しめるとは知りませんでした。写真の花がとても綺麗で、しかもいろいろな形を見せてくれており、素晴らしい花見だったのだろうと思います。塾OBの方が多く、甲子園の話で盛り上がったというのも楽しそうですね。夏も甲子園出場して、今度はビアガーデンあたり(?)でまた話に盛り上がりながら飲めたらいいですね。

Posted by: ポポ | April 10, 2005 at 09:26 PM

トラックバックありがとうございます。
写真がとってもキレイで見てるだけでも安らぎます。個人的にはシダレザクラが好きです!
花見に行きたくなってしまいました。 
でも、部活が忙しいので学校にある桜を眺めるだけになりそうです。  

Posted by: ハセ | April 10, 2005 at 10:32 PM

ポポさん、

コメントありがとうございます。

昨日の上野の花見と惜別した宮ノ下の花見に、ちょっとした蛇足のエントリになってしまいました。

甲子園に応援に行けずTV観戦していた友人(やはりOB)からは「塾高の応援席は明らかに異様な雰囲気だった」というポジティヴともネガティヴとも取れるコメントをもらいました(^^ゞ。

Posted by: Flamand | April 10, 2005 at 10:42 PM

トラックバック、ありがとうございます。
上野に通っていた6年間、桜の時期には公園を突っ切る道を避けて、博物館の裏を通って通っていました。だもんで上野公園の桜というのはわたしにとって盲点なのです。今回は写真を楽しませていただきました。

デジカメ選びのエントリにコメントを付けたのですが、何かの手違いでアップされなかったようです。情報の仕入れにちょくちょく覗かせてもらいます。わたしは画素数は2の次で、バッテリーの持ち、そして次の写真が素速く撮れるカメラが欲しいです。見つかったとしても買えるのは今年の秋に日本で、ということになりそうですが。(-_-;)

Posted by: 【篠の風】 | April 15, 2005 at 03:46 PM

【篠の風】 さん、

コメント&TBありがとうございます。上野の賑やかな(とっても近頃は他人の迷惑を顧みない度が過ぎた騒ぎに辟易しますが)花見も悪くはありませんが、イザール河岸のサクラも良いですね。現在の上野では、少しでも人混みを避けるという意味では国立博物館の庭園がお勧めです。

>デジカメ選びのエントリにコメントを付けたのですが

このところコメント・スパムが酷く、もしかしてワタシの手が滑って折角頂いたコメントを削除してしまったかもしれません。そうであれば、大変申し訳ありませんでした。

未だ、一眼レフデジカメの購入を決めたわけではありませんが、機能を調べれば調べるほど「帯に短し、襷に長し」という感があり、悩ましい状態です。

Posted by: Flamand | April 15, 2005 at 04:25 PM

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