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September 10, 2004

Reinvent ~ Vigorous change

<<<At the end of the digital medieval ages

calry_fiorina.jpgCarly Fiorinaは法学の教授を務めた父と画家の母の間に生まれ、スタンフォード大学では最初法律を学んでいたが、「自分にはクリエイティヴな学問とは思われず魅力を感じなかった」そうで、専攻を中世史と哲学に変更した。卒業後は一時期イタリアで英語教師をしていたという経歴を持っている。AT&Tに入社後、電話の法人向けのセールスという「男社会」でそのキャリアを築いていった。その間彼女は「何度も挫折を味わった」と語っている。彼女はビジネスでの成功は意志とそれを実現するための能力と努力がキーであり、男女の違いは無関係であると考えているので、インタヴュなどで「女性として・・・」という質問は極端に嫌っている。(尤も、私の知る限りでは、まともに「女性として巨大企業のCEOに・・・」という質問をしたのは彼女が来日時に出演したNHK『クローズアップ現代』の国谷裕子だけだったが・・・)

Lew Plattからのトランジションの時期から、彼女はそれまでのHPのCEOとは全く異なるスタイルを持ち込み、その振る舞いや発言の違いも際立っていた。現在記事が手元にないので詳細までは記憶していないが、当時のForbesには面白半分にLew Plattと彼女との”比較表”が掲載されていた。例えば、長距離移動には定期便のビジネス・クラスを使い出張が無いが限り昼食はHPのカフェテリアで取っていたLew Plattに比べ、Fiorinaはコーポレート・ジェット(彼女がCEOに就任決定後、HPがGulfstreamを$30Mで購入)で移動しHPのカフェテリアでは1度も食事をしたことがない、などといったことが挙げられていた。ストックオプションを含め3年間で$90M超という彼女の報酬もそれまでのHPのCEOとは桁違いなものであった。

彼女は正式なCEO就任前から、かつての成長力を失い市場から”Stodgy”となどと言われてた当時のHPの改革に着手した。Fiorinaが当時のBusiness Unitを統括する4人のPresidentを集めてミーティング行い、彼らにそれぞれが考える組織の改革案を要求した際、4人の「2~3ヶ月時間が欲しい」という答えに対し、彼女からは「そんなに時間を掛けているヒマはない。今週末までにプランを提出せよ」というやりとりがあったと言われている。これはやはりForbesの記事で紹介されたものであり、当時のHPと彼女のギャップの大きさを象徴する逸話である。

FiorinaはCEOに就任直後から、組織再編・人員削減など次々にHPの内部改革を断行していった。それまでのコンセンサス重視の意思決定プロセスに慣れていたHPの従業員は大いに戸惑い、一部からは”HP Way”の破壊者であるという強烈な反発も出た。それまでの一般的な”HP Way”の解釈を簡単に言ってしまえば性善説に基づいて従業員をリスペクトしその能力を最高に発揮できる職場環境(Best Places to Work)を提供するということであり 、結果としてHPは不況時にもJob Securityの高い会社であるという暗黙の認識が特に従業員にはあったようである。これに対し彼女は「会社に対してリスペクトするに値する貢献をした従業員に」というリザヴェーションを付けたようである。この時期メディアでもHPから”HP Way”は失われたという記事を目にしたことがある。

しかしモノゴトにはコインのごとく裏もあれば表もある。歴史と哲学を専攻し非常に頭も切れる彼女は、改革のシンボルとしてヒューレットとパッカードのHP創業の原点である”ガレージ”を持ち出した。(パロアルトにある当時パッカードが住んでいた家のガレージからHPは始まった。現在そのガレージはカリフォルニア州の”史跡”に指定されている)

つまり、「創業の精神に立ち帰れ」という従業員からは正面きった反論が出来ない改革キャンペーンを展開した。彼女はこのガレージをその後暫くのあいだ最大限に活用した。HP内部に向かっては”Rules of the Garage”(これは意図的に外部にもリークしていた)という仕事に取り組む際のMindsetを発表した。参照先のサイトからこのルールの部分を以下に引用してみる。

Rules of the Garage

* Believe you can change the world.

* Work quickly, keep the tools unlocked, work whenever.

* Know when to work alone and when to work together.

* Share tools, ideas. Trust your colleagues.

* No politics. No bureaucracy. (These are ridiculous in a garage.)

* The customer defines a job well done.

* Radical ideas are not bad ideas.

* Invent different ways of working.

* Make a contribution every day. If it doesn't contribute, it doesn't leave the garage.

* Believe that together we can do anything.

一見当たり前なことではあるが、ストレートで強烈なスローガンである。

外に向けてはガレージの映像を使いナレーションを彼女自ら吹き込んだTVコマーシャルを流した。HPのロゴからも”Hewlett Packard”の文字を取り去り、代わり”invent”という言葉を付加し新生HPをアピールした。

それまでは、創業期のヒューレットとパッカードの2人は”Engineer”と呼ばれるのが一般的であったが、Fiorinaによって”Inventor”に格上げされた。

>>> The digital Renaissance under the stormy weather

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