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August 19, 2004

Obituary ~ Gérard Souzay

フランスの名バリトン、ジェラール・スゼー(Gérard Souzay)が8月17日朝、南仏アンティーブで亡くなった。享年85歳。

Le baryton français Gérard Souzay est mort(Le Monde)

ジェラール・スゼー(本名、Gérard Marcel Tisserand)は音楽一家に生まれ、大学では哲学を専攻した。パリに出て、そのキャリアを歌の道に変更しピエール・ベルナック、クレール・クロワザ、ヴァンニ・マルクー、ロッテ・レーマンといった錚々たる名歌手たちから声楽を学んだ。

gerard_souzay.jpg彼は1944年から歌手としてのキャリアを歩みはじめ、1958年にはエクス・アン・プロヴァンスのフェスティヴァルでオペラへのデヴューも果たした。それ以降、リサイタルとオペラの双方の舞台で活躍した。彼はフォーレ、ラベル、ドビュッシー、デュパルクといったフランス歌曲を自家薬籠中の物としていたことは言うまでもないが、端正なスタイルと自国語以外にも堪能だったため広大なレパートリを誇っていた。”ビロードの声”と讃えられた彼の全盛期の歌声を聴くことができるTestament盤は、フランス歌曲の精華の記録と言っても過言ではない。

又、シューベルトをはじめとするドイツ・リートにおいては、「言葉」による表現に傾斜し感情の表出を重視するドイツ語を母国語とする歌い手たちに対して、スゼーは過剰にドラマティックになることを避け聴衆にも自由な解釈の余地を残した淡々とした表現でラテンの知性を感じさせる魅力を我々に伝えてくれた。

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Comments

え、本国?にいながら知らなかったです。昨日のフィガロには載っていなかったなぁ。fnacでは追悼コーナーとかできているのかもしれません。見てきてレポートします。

Posted by: ガーター亭亭主 | August 19, 2004 at 04:18 PM

フィガロには載っていなかったようです。(フランス語、とても不自由なもんで、探せなかっただけかも知れませんが)

Liberationには記事がありました。(http://www.liberation.fr/page.php?Article=231719)

Posted by: Flamand | August 19, 2004 at 06:33 PM

その取り上げられ方って、日本だと朝日と赤旗には載って読売には載らないという感じですね。う~む、スゼーの政治的傾向って何かあるのかなぁ。まあ、単に大衆的ではないという話かもしれませんが。

Posted by: ガーター亭亭主 | August 20, 2004 at 06:08 PM

>日本だと朝日と赤旗には載って読売には載らないという感じですね。

がははっ、ついでにフランスの産経、毎日、日経は?

Posted by: Flamand | August 20, 2004 at 09:54 PM

17日:文化相弔意。18日:フィガロ、レゼコー(日経)、ラクロワ。19日:ルモンド、リベラシオン。20日:ユマニテ。時間順では、モノノ見事に右から左へ直進ですね。フランスでのスゼーは、50-60年代の演奏は評価が高い一方、80年代以降は、演奏会を続けていたものの、ちょっと忘れられていた印象があります。日本人秘書の方が、ビラ配りをされていました。20日にラジオで追悼番組も組まれたようですが。

Posted by: Gerhard | August 21, 2004 at 09:42 AM

Gerhardさま、コメントありがとうございます。

スゼー氏、1984年に来日したことは記憶しています。ヨーロッパでは80年代後半まではリサイタルの舞台に立っていたようですね。

Posted by: Flamand | August 21, 2004 at 03:50 PM

フィガロ前日分を見落としておりました。失礼しました。
情報修正&補足、どうもありがとうございました。>Gerhardさま

ラジオ・フランスで確かに追悼番組はあったようですね。これも聞いてはいないのですが。

ところで、フナック、元々シャンゼリゼ店はクラシックの在庫は少なめの店ではありますが、スゼーの死去のコーナーなぞは全くありませんでした。店主ご紹介のテスタメント盤は20ユーロ以上していたので、手を出しませんでした。その代わり、ジミー・スコットの"Falling in love is wounderfull"という盤を買いました。ご推奨の2点とも店頭にはなかったので。

Posted by: ガーター亭亭主 | August 23, 2004 at 08:40 PM

>"Falling in love is wonderfull"

このCDは録音後40年間お蔵入りしていた曰く付きの幻の名盤です。この録音が世に出なかったことが、ジミー・スコットのキャリアに大きな影響を与えた(ネガティヴな意味で)一因といえます。

Posted by: Flamand | August 23, 2004 at 09:43 PM

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