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June 19, 2004

A Prime Minister as CEO

余丁町散人さんのLetter from Yochomachiのエントリ日経:国のかたちの方向性が見えない(自民党独自の世論調査)に触発されて、我が国のリーダである、小泉首相を組織のリーダという観点で、教科書的になって恐縮ではあるが、ビジネス・プラニングというプロセスから点検してみたい。

企業など組織を率いるリーダであるトップ・マネージメントの最も重要な仕事の一つが、その組織のVisionを掲げそれをその組織の中に浸透を図ることである。

Visionとは「その組織の将来のあるべき姿」を指し示すものである。従って、このVisionはその組織を構成する人々からサポートされる必要があり、それを口にしたり、読んだり、思い描いたりするだけで気持ちがワクワクとするようなものでなければならない。

将来このVisionを現実のものとするためには、達成までのマイルストーンとしてのMissionが必要になってくる。このMissionには、何をいつまでに達成するという具体的な文言と、達成基準(出来る限り数値で)が明示されている必要がある。当然、このMissionはVisionと照らし合わせてそれと乖離した内容であってはならない。Missionは定期的に、その進捗状況をレビューし、必要に応じて修正を加える必要がある。但し、この修正は単に達成が不可能であるからという理由で、安易に変更するものではない。

タイムスパンは、Vision > Missionという関係であり、MissionはVision実現のためのタクティカルな役割を果たす。特に、その組織が連続的変化から非連続的変化の時代に直面した場合、このVisionとMissionが非常に重要になる。荒波の航海をどう乗り切るか?その航海を乗り切った先にどこに行き着けるのか?に例えることができる。

当然、トップ・リーダはVisionへ向けての組織の現状を把握し、その情報を組織全体で共有を図ることに注力する必要がある。これなくしては、海図無き航海、現在地の解らないナヴィゲーション・システムになってしまう。

この組織を構成するサブセットとなる組織のリーダ達は、このMissionをどのような方法で達成するのかをStrategyによって規定し、実行プランを策定する。このStrategyには、組織間で矛盾があってはならない。

外部環境要因、コンプライアンスなど他にも考慮すべき事柄があるのだが、こんなところが基本的なビジネス・プラニングの大筋であろう。

小泉首相をこれに当てはめてみると、日本という組織のトップ・リーダとして成すべき役割で決定的に欠けているのが、Visioningである。彼の口から、この国のVisionというべき思い描く将来像を聞いた記憶が全くない。

構造改革・民営化を金科玉条のように唱えているが、これはビジネス・プラニングのプロセスではせいぜいStrategyのレベルであって、Missionにもなっていない。時々、国益という言葉を使うようであるが、Visionなき国益っていったい何ものなのであろうか?

本来、MissionやStrategyはVision無くして出てくるものではない。VisionなきStrategyを振り回すのは、殆ど賭博師の発想と同じである。

従って、現在の小泉首相が政治の世界でやっていることは、企業に例えればせいぜい事業部長レベルの仕事・発想である。まともなStakeholderを持った企業であれば、株主総会という場でこのようなトップの資質に欠けるCEOは解任されるはずである。

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Comments

ごめんなさい。TBのテストをさせて頂きました。削除願います。小生サイトの文字コードを変えましたのでココログなどからのTBも化けなくなりました。

Posted by: 余丁町散人 | June 21, 2004 at 02:59 PM

始めまして。TBをありがとうございました。
ご意見には完全に同意です。ただ同じ日本国民として、自分たちの子供の将来も考えると、何をしていけば良いのかという思いでいっぱいです。

今後もご意見を拝聴に伺います。

Posted by: maida01 | June 23, 2004 at 09:08 PM

maida01さん、コメントありがとうございます。

本サイトは殆どがクラシック系音楽の話題ですが、実はかなりJazzも聴きます。貴サイトではJazz関連の話題を取り上げておられるようなので、じっくり拝見させて頂きます。

Posted by: Flamand | June 23, 2004 at 11:04 PM

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