December 13, 2007

Sense of Proportion

k-flag2先週、「理想の一貫教育」と題された第685回 三田演説会(於:三田演説館)の講演を聴講してきた。今回のスピーカーは現在、帝京大学文学部教授、本塾名誉教授である小田卓爾氏。小田さんは本塾文学部教授を務める間に、中等部長、ニューヨーク学院長を兼務・歴任され、現在は帝京大学中学校・高等学校長も兼任しておられる。この経歴からも解るように、小田さんは中世英文学・中世英国史の碩学であるとともに、初等・中等教育にも非常に造詣が深い方である。

小田さんの講演の結論を先に言ってしまえば、慶應義塾の一貫教育というシステムは画期的な”優れモノ”であり、今後の日本の初・中等教育において一つの規範たり得るモデルであるということである。

塾一貫教育校と現在の帝京大学中・高校長の体験を踏まえて、現在日本の一般的な初・中等教育は「出世街道」を目指す「しぼり込み型」(はじき出し)教育であり、その「しぼり込み」の手段が入学試験であると述べておられる。入学試験も出題者主導の意向が反映された問題であり、正誤に関しては受験側の個人の見解は問われない。競争相手は「個人」ではなく「他人」となりその中での勉強と教育の目標は、「何を学ぶか?」よりも「いかにして有名校(最終的には大学)に入るか?」ということになる。その結果として、少数の優越感を持った人間と多数の劣等感を持った人間が大学に集まるという状態になっている。この「しぼり込み型」教育に対して小田さんは”Vicious Circle”というかなり過激な表現をされていた。

一方、慶應義塾の一貫教育に対して、小田さんは「抱き込み型」という言葉を充てておられた。小学校である幼稚舎を出発点として、中学(普通部、中等部、藤沢中等部)・高校(塾高、志木高、女子高、藤沢高等部、NY学院)・大学と上級の各学校において内部進学者の他に外から生徒・学生を招き入れ(抱き込み)、「末広がり型」の一貫教育校の体制をとっている。ごく一部の例外を除いて、幼稚舎の時点からほぼ全員が本塾大学に入学し卒業することを前提としているので、どの一貫教育校でも「受験勉強」とは無縁な教育目標を立てることができる。

近頃その数を増やしている殆どの中高一貫教育校(小田さんが現在校長を兼任されている帝京大学中学・高校はその典型)は大学受験を前提としているので、その学校の評価基準は必然的に「よい大学」への進学実績に成らざるを得ず、受験競争を勝ち抜くスキル向上のための教育に最重点が置かれる。小田さんは高校として世間の名声を勝ち得る方法は東大を筆頭とした「よい大学」への進学率を高めるか、野球で甲子園に出場を果たすかの2つしか方法はないと述べておられる。(このような事情と少子化という背景が私学経営において、野球(スポーツ)特待生制度に執心せざるを得ない学校が存在する理由となっている。因みに、帝京大学高校の前身はかつて野球名門校の一つであった帝京商業であるが、現在は硬式野球部は存在していない。)

「よい大学とは?」を極端に定義すると東大・早稲田・慶應ということになり、その意味で入学者数で圧倒的に最も高い実績を上げている高校は受験のない早・慶の附属・系属・一貫教育校ということになるそうである。近年「よい大学」への進学実績を上げてきた帝京大学中学・高校では「大学(帝京)には全員推薦します。従って、安心して他大学を受験できます」というキャッチ・フレーズを掲げているそうであるが、小田さんは「(残念ながら)本校から帝京大学への進学者は今年はゼロでした」と苦笑しながら語っておられた。

小田さんは早稲田実業が初等部を開校して本塾と同様な大学までの一貫教育体制を完成したことを評価されていたが、慶應は「末広がり型」であることに対して早稲田は「ずん胴型」であると評しておられた。塾の一貫教育校が敢えて「附属」という言葉を使わないのは、大学を頂点とした附属校という位置づけではなく、各校が慶應義塾を構成する一員でありそこに上下関係はないという暗黙の認識に立っているからである。嘗て、これを象徴することとして幼稚舎から大学まで「授業料」という名目の費用が全て同じという時代があった。従って、学校法人の名称も早稲田は「早稲田大学」であるが、慶應は「慶應義塾」でありその考え方の違いが表れている。

慶應義塾の一貫教育の最大の特徴は「どの大学に行くか?」ということから解放されているため、「そこで何をするか?」ということに重点を置いた教育が可能であるといえる。端的に言えば「今を楽しみ、先を考える」という教育であり、小田さんはそれを福澤先生がそれまで築地鉄砲州にあった「家塾」を芝新銭座に移し「慶應義塾」と命名した際に執筆された「慶應義塾の記」の中で「宋史」から引用された『自我作古』(我より、いにしえをなす)という「パイオニア精神」を意味する言葉が象徴していると述べておられた。慶應の「末広がり型」が「ずん胴型」にはないメリットとして、内部進学生と外部進学生が交わることにより価値観の交換が行われ、さらに上級学校でその内部生がばらまかれ多様な才能を育む環境(「抱き込み」と「ばらまき」)を形成していることを挙げておられた。

さらに、慶應義塾の一貫教育各校は創立者である福澤先生の理念を共有をしつつも、各校独自の教育目標を持っており所謂「金太郎飴」のような状況に陥ってはいない。小田氏はかつて文学部教授と兼任されていた中等部やニューヨーク学院の教育目標やミッションを例に挙げてこれを説明されていた。

小田さんが英文学者と教育者という観点から最も影響を受けた作品の一つであるジェームズ・ヒルトンの「チップス先生さようなら」(Goodbye, Mr.Chips)の中から、「(パブリック・スクールにおいて)何をおいても教え込まなければならないものは『平衡の感覚』(Sense of Proportion)であって、その意味においては、ラテン語もギリシャ語も化学も工学も実はそれほど重要ではない。」という下りや、氏の文学部時代の恩師であった池田潔教授の「自由と規律」から、「パブリック・スクールでは、クリケットの試合に最高点を獲ったものは学生間の英雄であっても、全課目に『優』を並べたものが崇敬の的となるとは限らない。スピーチ・デイの表彰式にはこの両者合い並んで授賞されるが、拍手歓呼の声にはおのずから強弱の差がある」という文章を紹介されていた。

サッチャリズムの影響で「競争」原理が学校教育にも導入された英国(イングランド)ではパブリック・スクール等の大学への進学実績が公表されているが、オックス・ブリッジ(OxfordとCambridge)入学者多数校が必ずしも超一流校と認識はされていない。この順位では必ずしも高くはないイートン、ハーロウ、ラグビーなどの歴史あるパブリック・スクールが超一流の名門校であるという世間の評価は揺らいではいないそうである。因みに「義塾」とはパブリック・スクールの訳語である。

大学への進学を約束された一貫教育は「エスカレータ」「ぬるま湯体質」「勉強を熱心にしない」など世間の厳しい批判の声も聞くが、それを上回る数々の長所があることを今回確認することができた。

小田さんは堅苦しさを全く感じさせないそのお人柄がよく表れた柔らかな語り口で講演され、あっという間の1時間半であった。今回の三田演説会では今年の掉尾を飾る名講義に出会うことができた。

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December 05, 2007

Left and Right, Hot and Cool

kieo_high_logo2神宮大会も終わり来春の選抜甲子園への一般選考枠での出場候補校が見えてきわけたが、高校野球ヲタク?をターゲットににアマチュア野球Vol.15『2008センバツ出場校はここだ!』(日刊スポーツ出版社刊)という雑誌が発行された。

Bpbookcoverimageその中で我らが左右の両エースである田村くんと只野くんがカラー写真付きで取り上げられている。出場校予想座談会では関東大会を取材した記者が田村くんを「やんちゃボウズ」、只野くんを「大人のピッチング」と紹介しており、如何にもそれを裏付けるかのような対照的な二人の表情の写真が掲載されている。ただ、これはあくまでも見た目の印象であり本当のところは解らない。

それよりも、田村くんのピッチングを「空手チョップ投法」などと勝手な命名がなされているのは如何なものか?無理矢理に彼の祖父と結びつけているのだが、活躍分野も全く違うのにこれは牽強付会と言わざるを得ない。塾高が選抜出場校に選ばれれば、メディア的には美味しい話題として益々取り上げられることは間違いないが、これは雑音として無視するか或いはある種の有名税として諦めて昨年の斎藤くんのようにクールに対処して欲しいものである。

この秋は左右両エースの頑張りで大きな実績をあげたが、この冬の過ごし方次第では強力打線とともに3~4本柱のピッチング・スタッフの整備も充分期待できる。塾高野球部、現在はつらい冬練の真っ最中であろうがガンバって来春の夢舞台に向けての仕込みをして頂きたい!

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December 02, 2007

On a Clear Day

kieo_high_logo22005選抜甲子園出場選手が全て引退した昨年夏、経験値がほぼゼロの状態でスタートした59期塾高野球部チームは昨年の秋季県大会こそ不本意な成績に終わったが、年を越してから大きな成長曲線を描き、春季県大会優勝・春季関東大会ベスト4・選手権神奈川大会ベスト4という見事な戦績を残した。この実績を引き継いだ現チームは秋季県大会・関東大会ともに準優勝という見事な成績を収め、神宮大会出場こそ惜しくも逃したものの来春の選抜甲子園出場を確定的なものにした。

引退した3年生の部内の送別試合は今年は11月24日の冷気も漂う晴れ渡った晩秋の日吉台球場で行われた。(昨年は新チーム結成時の7月下旬の真夏の一日に開催された)

恒例のバッテリー・内野・外野・コーチの4チームに分かれてのリーグ戦であるが、今年は何故かコーチ・チームに「未来のコーチ」が含まれていた。Kユニの他に、全日本、出身のシニア・ボーイズ・中学、早稲田、法政、東海、桐蔭などの様々のユニフォームが入り乱れての楽しいイヴェントであった。昨年はかなり多かったサッカー・ユニを着た選手が今年は殆どいなかった。

ビックリしたのが普段はダンディなスーツ姿のクールな野球部長のコーチ・チームでの昨年同様の活躍振り。このリーグ戦に向けて特訓でもされておられるのであろうか(笑?今年も試合の様子を大量(400枚強)に写真撮影させて頂いた。

昨年同様、送別試合の写真へのアクセスは当方からのご招待という形を取らせて頂きます。ご覧になりたい選手・保護者の皆さん、コーチ・関係者、塾高野球部を応援して頂いた方々等、以下のアドレスに「2007送別試合」というタイトルでメールをお送り頂ければアクセス方法をご案内させて頂きます。(尚、昨年の送別試合の写真をご覧頂いた方は、今年の送別試合の写真にもアクセスできるように設定しております。)

メールタイトル:2007送別試合
メール送信先:flamand@nifty.com

【追記】
アルバム閲覧のリクエストのメールを頂戴しこちらからご案内をお送りした方の中から、写真を保存してあるサーバへの登録が完了したにも拘わらず、「写真を見ることが出来ない」というご報告を頂きました。同様な現象に遭遇されている方は、どうぞご遠慮なく”flamand@nifty.com”宛てにメールでお問い合わせ下さい。

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July 21, 2007

2007 Road to Koshien - Episode 2

kieo_high_logo2塾高の3回戦は保土ヶ谷球場での第1試合であったが雨天のスケジュール変更のため第2試合となり、12時5分に試合が開始された。


慶應義塾 010 000 400 | 5
大和南  100 000 010 | 2

対戦相手はサイド・スローの好投手佐々木くんを擁する大和南。昨年夏の選手権大会ではY校を破り5回戦に駒を進めた初戦の桜丘に引き続き公立実力校の一つである。

塾高先発
9 内藤⑲
8 矢島⑦
4 山﨑
2 伊場
7 田中聡⑰
3 宮本
6 千々和
1 田村
5 細江

≪1回表≫
内藤くんライトフライ、矢島くん三振、山﨑くんライトフライと三者凡退。

≪1回裏≫
ファーストへの内野ゴロを田村くんのベースカヴァーが遅れ、先頭打者が内野安打。次打者のバント処理を田村くんと細江くんが譲り合い内野安打。1塁走者ががら空きになったサードベースを狙って走るが細江くんが駆け込んでタッチアウトとし1死1塁。田村くんはその後三振を獲るも暴投で2死2塁とし、レフトへの飛球を田中聡くんがグラブに当てるが捕球できずタイムリー2塁打となる。次打者をショートゴロに打ち取りチェンジ。記録上のエラーにはならなかったが、立ち上がりの守備の乱れを突かれ先制点を許した。。

≪2回表≫
先頭の伊場くんがライト・センター間二塁打を放つが、田中くんがピッチャーゴロで1死2塁。宮本くんがライト前ヒットで1死1・3塁とチャンスを拡げる。千々和くんはスクイズを試みるがファウルをし、結局ショートゴロの間にサードの伊場くんが生還し同点。田村くんはショートゴロ倒れる。

≪2回裏≫
田村くんは1回の立ち上がり守備の乱れ(自らも)を突かれ1点を献上したが、この回は3者連続三振。

≪3回表≫
細江くんサードゴロ、内藤くんセンターフライであっけなく2アウト。矢島くんのレフト前ヒット、山崎くんデッドボール、伊場くんは敬遠気味の四球で2死満塁。期待された田中は三振。

≪3回裏≫
田村くんはサードゴロ、三振、三振と2回裏に続き三者凡退に退ける。

≪4回表≫
宮本くんサードライナー、千々和くんショートゴロ、田村くんライト前ヒット、細江くんライトフライ。

≪4回裏≫
セカンドゴロ、サードへのファウルフライ、ファーストゴロとこの回も三者凡退

≪5回表≫
内藤くんショートゴロ、矢島くんライトフライ、山﨑くんレフトフライと1回に続く三者凡退。

≪5回裏≫
先頭打者のライトオヴァーか?という飛球を内藤くんがナイスキャッチ!その後ファーストへのファウルフライ、ファーストゴロ。内藤くんのファインプレイは大きい。

≪6回表≫
伊場くんはまともに勝負してもらえずストレートの四球。田中くんはバントを失敗しピッチャーフライで、セカンドに向かっていた伊場くんは戻れずダブルプレイ。宮本くんはピッチャーゴロ

≪6回裏≫
塾高の守備はレフト田中くんに代わって溝口くんがセンターに、センターの矢島くんがレフトに回る。先頭打者ピッチャーゴロの後、次打者がサードへのセーフティーバンを試みるが細江くんの見事なダッシュでファーストでアウト。田村くんは四球も出すが牽制で刺す。膠着した試合が動きだす予兆が・・・。

≪7回表≫
先頭打者の千々和くんがレフト前ヒット。田村くんはバント失敗しサードへのファウルフライでちょっと厭なムードが漂う。続く細江くんのライト前の当たりは、ヒット&エンドランで1死1・3塁でチャンスが拡がる。内藤くんがキャッチャーへのファウルフライに倒れ2死1・3塁。矢島くんの代打で登場した野俣くんは四球で2死満塁。山﨑くんの打球はセンターオーヴァーの走者一掃のタイムリー2塁打!続く伊場くんの当たりは詰まり気味が幸いしてライト前にタイムリーヒットで山﨑くんも生還。2死1塁での溝口くんは三振に倒れる。この回待望の4得点でこの試合で初めてリードした。

≪7回裏≫
塾高の守備は代打野俣くんがライトに入り、内藤くんがレフトに回る。リードした直後、田村くんは三振、セカンドライナー×2と三者凡退に討ち取る。山﨑くんもナイスプレイ!

≪8回表≫
先頭打者の宮本くんピッチャーゴロ、、千々和くんのセーフティバントはピッチャーフライとなり、田村くんはライトフライとダメ押し点が欲しいところだが三者凡退。

≪8回裏≫
先頭打者を三振に討ち取るが、ライト前ヒットとレフト、前ヒットで1死1・2塁となる。セカンド・ゴロを2塁フォースアウトで2死1・3塁。ライト前タイムリーを打たれ1失点。ランナー無警戒でダブル・スティールを決められ2死2・3塁とされるが、バッターを三振に討ち取る。田村くんはマウンドを駆け下りながら渾身のガッツポーズ!

≪9回表≫
細江くんはピッチャーゴロ、内藤くんがレフト前ヒットを放つが、野俣くんはピッチャーライナーでダブルプレイ。3点差で最後の守備に。

≪9回裏≫
先頭打者に四球。ライトライナーの後、ワイルド・ピッチで1死2塁に。サードゴロの間で2死3塁となるが、ラストバッターを三振に討ち取りゲイムセット。

初戦(2回戦)に続き対戦相手は有力公立校のチームで、固い守備と打球の飛んだ方向の不運なことも相まって塾高打線は勝機を掴むのに少々苦労した3回戦であったがバッティングの質は確実の上向きになっている。敢えて贅沢を言わせてもらえば、8回か9回にダメ押しの点が欲しかったが…。

守備に関しては1回表の集中力に欠いたミスを突かれ先制を許したがそれ以外は大きな破綻もなく、5回裏の内藤くんの好捕は試合の流れをこちらに引き寄せる切っ掛けとなったナイスプレイであった。田村くんも終盤こそ打球を外野に運ばれたが、ほぼ完調の出来映えの投球内容であった。

次の4回戦は、やはり好投手を擁するそのユニで野球ができるのが今年が最後の久里浜高校。火曜日の21世紀になってからの厭なジンクスを破るチャンスを得るためにも月曜日の相模原球場では全力で”Enjoy Baseball”を。

他のシード校が大量点差コールドで勝ち上がっていることなど、全く気にする必要はない。塾高野球部、あなた方は「挑戦者」なのだから。

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July 19, 2007

Recollections - 2007/07/18

kieo_high_logo2塾高初戦(2回戦)で撮った写真をアップロードしました。


2007/07/18 2回戦対桜丘高校@平塚球場

写真のダウンロードの方法は1枚目の写真のコメント欄を参照してください。

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July 18, 2007

2007 Road to Koshien - Episode 1

kieo_high_logo2本来15日に行われる予定だった塾高野球部の初戦(2回戦)は颱風や梅雨の影響で結局今日18日の平塚球場での第1試合となった。


桜   丘 012 000 000 | 3
慶應義塾 200 000 02X | 4

対戦相手は'99選手権神奈川大会で決勝戦に駒を進めたこともあり、近年も実績を残している公立実力校の一つである横浜の桜丘。2回戦とはいえ、そう簡単に勝てる相手ではないと予想していたのだが・・・。

塾高先発

9 内藤⑲
7 矢島
4 山﨑
2 伊場
3 宮本
8 溝口
6 千々和
1 只野⑩
5 細江

≪1回表≫
只野くんは1アウトから四球を出すも、ダブルプレイで切りぬけ無難な立ち上がり。

≪1回裏≫
内藤くんのライト前ヒットを矢島くんがバントで送り1死2塁。山﨑くんのレフト前ヒットで1死1・3塁。伊場くんは四球を選んで1死満塁に。宮本くんのショートゴロで2塁封殺の間に内藤くんが生還し先制点。2死1・3塁で溝口くんのセンター前ヒットで1点追加。千々和くんサードゴロでチャンジ。

≪2回表≫
討ち取ったかに見えたアンラッキーな内野安打2本とライト前ヒットで1失点。死球で2死満塁となるもファースト・ゴロで凌ぐ。

≪2回裏≫
只野くんが受けた死球を細江くんがバントで送り1死2塁。内藤くんのセカンドゴロで2死3塁。矢島くんサードゴロ。

≪3回表≫
先頭打者をショートゴロで討ち取ったが、ライトオヴァーの2塁打とレフト前ヒット1死1・3塁となる。三振を奪うが、四球で満塁。レフト前ヒットで2失点。2死1・3塁でピッチャーは田村くんに交代。期待通り三振でチェンジ。この回3対2と逆転される。

≪3回裏≫
山﨑くんのセンターフライの後、伊場くんがレフト前ヒット。宮本くんの打ったゴロをサードがトンネルし1死1・2塁。溝口くんのキャッチャーゴロで2死2・3塁。千々和くんはピッチャーゴロで同点・逆転のチャンスを逃す。

≪4回表≫
田村くんはレフトフライ、三振、ショートフライと三者凡退に抑える。

≪4回裏≫
田村くんがレフトセンター間に2塁打を放つ。細江くんのバントは当たりが強すぎ、サードでアウトとなり1死1塁。内藤くんはセンターフライに倒れるが、矢島くんがレフト前ヒットで2死1・2塁とするも、山﨑くんはショート・ゴロ。

≪5回表≫
ピッチャーゴロ、サードゴロ、キャッチャー・ファウル・フライと4回に続き三者凡退に退ける。

≪5回裏≫
伊場くんレフトフライ、宮本くんセカンドゴロで簡単に2アウトとなるが、溝口くんが死球を受け、千々和くんがセンター前ヒットで2死1・2塁に。田村くんのレフト前ヒットで溝口くんがホームへ突入したがタッチアウト!

≪6回表≫
二連続三振とサードゴロでこの回も三者凡退。

≪6回裏≫
細江くん、内藤くん、矢島くんと全てショートゴロに倒れ、この試合初めての三者凡退を喫する。

≪7回表≫
セカンドへの内野安打で、田村くんは代わってから初めての走者を許す。ピッチャーフライをダッシュしてダイビング・キャッチ!その後ライトフライと三振に討ち取る。

≪7回裏≫
山﨑くんレフトフライのあと伊場くんは四球を選ぶ。宮本くんのサードゴロの間に2死2塁。溝口くんセカンドへフライを打ち上げる。1点差が重くのしかかって来て、ちょっと厭なムードが漂う。(正直言って、現在大学4年生のチーム@横浜スタジアムの試合とか、明日の新聞の見たくもない見出しとかが頭をよぎっていた・・・)

≪8回表≫
先頭打者にライト前ヒット、バントで送られ1死2塁。その後三振とセカンドフライ。

≪8回裏≫
千々和くんライト前ヒットで田村くんはバントを試みるが結局レフトフライで1死1塁。細江くんの代打田中聡くんがライトセンター間を破る2塁打で1死2・3塁に!斎藤伊久磨くんが田中くんの代走。内藤くんがセンター前タイムリーヒットで同点とし1死1・3塁に!矢島くんのセンターフライは浅かったのでサードランナー斎藤くんはタッチアップできずそのまま2死1・3塁。山﨑くんのライト前タイムリーヒットで逆転!!2死1・3塁で伊場くんはサードゴロで更なる追加点はならず。

≪9回表≫
代走した齋藤伊久磨に代わってサードに齋藤雄太くんが入る。田村くん初四球を出すが、次打者のバントが小フライとなり宮本くんがダイビング・キャッチ!三振の間に盗塁され2死2塁。ラストバッターを三振に仕留めゲイム・セット。

天候不良のためではあるが2度順延された初戦であり、相手が公立の有力校ということで厭な予感があったのだが、上記の通りの辛勝であった。2回表の失点は不運な内野安打2本が絡んでいたが、只野くんの投球は全般に高めに浮き、特に2ストライク後の高めの球を外野に運ばれていた。

1点ビハインドで登板した田村くんはいきなり三振でチェンジとし、7回1/3を投げ2安打無失点、8奪三振と全く危なげない投球内容であった。田村くんの7回表ピッチャー・フライのダイビング・キャッチは宮本くんの闘志あふれるプレイとともに、この夏塾高野球部が掲げた「らしく」ないキャッチ・フレーズの「根性」を見せてくれたプレイであった。

バッティングにおいては、同点・逆転打を打った内藤くん・山﨑くんの殊勲を認めるのは当たり前だが、そのお膳立てをした千々和くん、そして代打で登場し2塁打を放った田中聡くんに花丸を進呈したい。

初戦快勝という訳には行かなかったが、夏の選手権大会は内容よりも勝ち上がることが何よりも重要である。10点差も1点差も勝ちには変わりないのだから。(観ている方はハラハラするけど・・・)

厳しい展開ではあったのだが、スタンドから時々覗いてみた塾高のベンチはいつも同様に明るかったのが何よりの救いだった。

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July 14, 2007

Royal Highness

著名人、特にオペラ歌手・映画スター・政治家などの名前を冠して作出されたバラは数多く存在する。その中でも最も対象となっているのが、ロイヤル・ファミリーの人々である。QueenXXXX、PrincessXXXXといった名称を冠した品種の何と多いことか。日本の皇室においても、妃殿下・内親王殿下と呼ばれる方々に献呈されたバラの品種もある。

この「殿下」という名称を持つバラは特定の王族・皇族に対して命名されたものではない。ただ、花や葉の形や色と全体のバランス、どれをとっても「殿下」という名に相応しい優雅な気品を備えた名花といえる。但し、香りは殆どない。この”Royal Highness”は発表後、数々のアワードを受賞しており、現在でもコンテスト出品用品種の一つとして人気を保っている。

王室を持たないアメリカで作出された品種であるが、敢えてイメージすれば映画「ローマの休日」でオードリー・ヘップバーン演じたところのアン王女といったところだろうか?(オードリー・ヘップバーンという名称を持つバラも別に存在している。)

【Royal Highness】
Bred in United States (1962) by Herbert C. Swim

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Peace_roseこのRoyal Highnessの片方の親にあたるのが、フランスのフランシス・メイヤンによって第2次世界大戦中に作出され、1945年4月29日のベルリン陥落の日にアメリカで発表された有名な”Peace”(但し、これは流通名で品種としての正式名称は”Madame A. Meilland”)である。同年10月25日にサン・フランシスコで開催された国際連合の発足会議において、参集した各国の代表にこの”Peace”が贈呈された。1976年、”Peace”は世界のバラの殿堂入り第1号(World Federation of Rose Societies, Hall of Fame)という栄誉に輝いた。

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July 12, 2007

Le Champion du Monde de l'escrime

kieo_high_logo2部員が126名の塾高硬式野球部は体連(体育団体連盟)でも最大級のクラブであるが、塾高には高校の部活動としては非常に珍しいクラブが幾つも存在している。現在どの程度の部員数がいるかは分からないが、バドミントン部・馬術部・ボクシング部・フェンシング部・ゴルフ部・ホッケー部・自動車部・重量挙部・航空部・レスリング部・水泳部(水球、遠泳、飛び込み)・スケート部フィギュア・相撲部・端艇部(ボート)・ヨット部・合気道部・射撃部・洋弓部(アーチェリー)・日本拳法部・ラクロス部・少林寺拳法部など、一般的にはマイナーと見なされているスポーツ種目のクラブが塾體育會各部と連携を取りながら活動を続けている。

15日に今年の選手権神奈川大会での初戦を迎える塾高野球部は45年振りの夏の甲子園出場を目指しているのであるが、その目標はもっと大きなもので日吉台球場のライト側に掲げられた大きなバナーの「KEIO日本一」、即ち全国制覇である。

Miyake_4ところで、先に紹介したクラブの中で団体競技ではないが、野球部が目指す日本一はおろか世界チャンピオンになった選手がいる。フェンシング部の三宅諒くん(2年)はこの4月にトルコのベレクで開催されたジュニア&カデ世界選手権のU-17にあたる男子フルーレ・カデにおいて優勝し金メダルを獲得した。最後のポイントがヴィデオによる判定という劇的勝利だったそうである。さらに、三宅くんは7月初めにカザフスタンのアルマトイで開催されたアジア・ジュニア&カデ選手権のフルーレ・カデとジュニア(U-20)の双方を制覇し2冠を達成した。遡ってこの1月のイタリアでのワールドカップ・ジュニア7位入賞や国内でのJOCカップ(U-17)での優勝が高く評価され、三宅くんは4月の世界選手権出場前に塾高1年生としては異例の塾長賞の表彰を受けている。

Fencing_miyake彼は塾高入学以前、小学生の頃からその才能の頭角を現していたそうで既に国際試合の経験も豊富とのこと。元フェンサーの知人がいるので、かなり以前ではあるが何度かフェンシングの試合を観戦したことがある。幅の狭いピット上での剣先を合わせる金属的な音と対峙するフェンサーの気合いと素早い動きは剣道とはまた違った迫力を感じたことを覚えている。残念ながらこれまで三宅くんの試合に接したことがないのだが、機会があれば彼のサウスポーの鮮やかな剣捌きを観てみたいものである。年齢の関係で選考対象となる試合での獲得ポイントの問題で北京オリンピックへの出場は難しそうであるが、2012年のロンドン五輪までは更なる研鑽を積むための充分な時間がある。

彼の活躍の影響で、塾高は下よりSFCや普通部のフェンシング部も大いに活性化されているそうである。

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July 04, 2007

The principle of KEIO Baseball

kieo_high_logo2何故、塾高野球部・塾野球部を応援しているのか?勿論自分の母校であるということが最大の理由であることは間違いないが、実はそれだけではない。

私は野球に限らずどんなレヴェルであろうがスポーツという行為の基本は「遊び」と考えている。ただ、我が国では明治期に導入されたベースボールという一つの気晴らしの遊びに武道の精神を注入し換骨奪胎して出来上がったのが「野球道」で、正に「和魂洋才」の典型と言える。

この「野球道」の家元といえる存在の一つが早稲田大学野球部であり、現在でもこの影響を色濃く受けているのが高校野球であり、これが我が国のトップレヴェルの野球でも本流となっている。

塾高野球部90年代最強の実績を誇った47回生のチーム(現西武ライオンズの佐藤友亮くんや明治安田生命の吉田翼くんが2年生として在籍しており、95年夏の選手権神奈川大会では決勝戦まで駒を進め甲子園まであと1歩と迫った)が春季大会で準優勝し、関東大会2回戦で対戦した浦和学院の選手に「俺らは遊びで野球をやっているんじゃねえ(、だからお前たちには負けられない)」と言われた際、ある塾高の選手が「野球は遊びだろ」と言い返したと言われている。その真偽のほどは分からないがこれが塾高野球を端的に表す逸話である。

この試合は延長10回3対2で塾高が勝利した。

塾野球部において現在でも最高の戦績をあげておられた前田祐吉元監督が自分が監督として最も誇れることは「部員を全員卒業させたこと」であり「監督は学生が授業を受ける権利を奪うことはできない」、「学生野球とは学生が野球をやっているのであって、その逆ではない」と仰っておられる。

さらに前田さんは野球の本質とは関係のない球場に出入りする際の礼や守備位置との往復の全力疾走など必要ないとも言われている。監督時代に不必要な声出しをする部員を「うるさい、静かにしろ」と嗜めたそうである。

このような、「遊びの精神」を慶應野球が根本に持ち続ける限り、スタイルがどう変化しようが私は応援し続けるであろう。選手から笑顔が出ない野球の試合など私は殆ど観る価値を感じられない。

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July 03, 2007

Play and Enjoy Baseball

kieo_high_logo2選手権神奈川大会開幕1週間前、塾高の初戦の2週間前にあたる去る7月1日に、塾高野球部3年生のマイナー・チーム30人が横浜創学館と練習試合を金沢文庫の創学館グラウンドで行った。

現時点でのマイナー・チームの3年生ということは、夏の大会のベンチ入りを果たせなかった部員たちで、高校野球の公式戦における選手としては既に引退したことを意味している。対外練習試合としてはこれが彼らにとって引退試合となった。ただ、17~18歳の野球少年達には「引退」という言葉は似合わないし、事実対戦相手の創学館の選手も含めて全員真剣に溌剌とプレイしていた。

塾高が先制するも8回裏に逆転され、9回2アウトから再逆転、その裏に1点差まで迫られるという試合展開の激戦を制した。プレイしている本人達は勿論のこと観衆も充分に楽しませてもらった。この試合のMVP&MIPはベンチから「ジャ○○○!」と声が掛かっていた辻くんであろう。選手権大会を前にして言うのなんであるが、この試合を観戦して塾高野球の基本はやはり「野球は遊び」であると確信した次第。

塾高體育會で硬式野球部と並ぶ大所帯のアメリカンフットボール・塾高ユニコーンズの試合を観戦する際、そのスポーツとしてのフォーマットが全く異なっているにしても、野球と比べ試合に出場できる選手の数の違いに関して常に想いがよぎる。確かに野球は高度に分業化したアメフトとは違うので、ベンチ入り100人・交代無制限は無理としても、せめてベンチ入り人数をもっと増やすとか、試合毎にメンバーの入れ替えを可能にするなど現在の高校野球の仕組みを変えていく必要を強く感じる。正直言って、現在の高校野球とアメフトでは部員全体のチームへの直接的な参加意識が異なってくるのは事実であろう。

この現状に色々な想いはあると思うが、彼らはこの試合を一つの区切りとして、これからは45年振りの夏の甲子園を目指すチームのサポートという重要な役割を担うことになる。このチームが1日でも長く試合を続けるためにはグラウンドの選手だけではなく彼らの力が必要なのである。真の意味でのチーム・ワークが問われるのはこれからである。

塾野球部を目指す選手、この試合がグラウンドでグレーのKユニを着ることが最後になる選手、将来のプランは様々であろうが先ずは来春は全員無事進学すること!人生において無駄なことは何一つない。

最後に対戦の相手をしてもらい、グラウンドを提供して頂いた横浜創学館野球部に感謝。

P.S.
相変わらず腕前は全く進歩していなが、当日はかなりの枚数を写真を撮っており、RAWから現像終了後に後日纏めてアップロードする予定。選手・保護者の方をはじめとした関係者の皆さんは乞うご期待!?(アップロード完了時点で塾高野球部オフィシャル・サイトのBBSにその旨のお知らせする予定)

【追記@2007.07.05】

当日撮影した写真のうち、試合前のアップの光景をまずを以下のアルバムにアップロードしました。試合中に撮った写真は近日中に追加します。

【追記@2007.07.08】

試合終了後のシーンも含めて全ての写真のアップロードが完了しました。アルバムの各写真にコメントを付けて頂くこともできますのでよろしくお願いします。

2007/07/01 対横浜創学館@釜利谷グラウンド

写真のダウンロードの方法は1枚目の写真のコメント欄を参照してください。

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June 28, 2007

Gypsy Carnival - Kiboh

赤と黄の複色(strawberry-red with a butter-yellow)のバラ「希望」は日本の京成バラ園の鈴木省三氏によって作出された。放っておいても樹高はあまり高くならず半横張り性の樹形で、葉は暖色系の深い緑で光沢があり美しい。微香と紹介されているが、実際には殆ど香りは感じられない。世界的にはフランスのメイヤンによって広められたようで、紹介された年にはヨーロッパ各地でアワードを受賞し、現在でもヨーロッパにおいては人気品種だそうである。

1986年に紹介されたこの「希望」は国際的にもそのまま「Kiboh 」という名称で登録されているが”Gypsy Carnival”という別名も持っている。その親となった「輝き」から6代遡ると”Persian Yellow”という17世紀初頭に作出された、或いは19世紀前半に発見された、と言われている黄色い古バラに辿り着くことができる。

【Kiboh】Bred in Japan (1986) by Seizo Suzuki

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June 23, 2007

The system of exempting students from paying tuition due to the baseball

西武ライオンズの早稲田大学硬式野球部部員への裏金問題に端を発し、専大北上高校野球部の運営がメディアによって暴きだされ、これまで黙認していたとしか思えない高野連が野球憲章違反とした「野球特待生問題」はこの春の高校野球界を大いに賑わした。当の高野連は夏の選手権大会(甲子園)の前に禊ぎのつもりで処分を下したのだが、世論や文部科学大臣・官房長官発言によって大幅なトーンダウンを余儀なくされ、結局は問題解決先送りで実質的な現状是認状態となった。(「野球特待生制度」をそのまま各校による「奨学金制度」にスライドさせただけ)

そして、あれほど野球憲章は頑なに守ると言っていた張本人が、『高野連会長、「特待生禁止条項」見直しの可能性に言及』(讀賣新聞、6月22日)

この変化の原因は世論というよりは、『特待生制度、公正な運用図り容認を…自民が提言』(讀賣新聞、6月21日)が大きな引き金となったようである。

全くプリンシプルを持たない当事者能力に欠けた高野連という組織にも呆れるが、年金問題ですったもんだしている国会を尻目に自民党では「高校野球特待生制度問題小委員会(塩谷立委員長)」なるモノを立ち上げたらしく、随分とヒマな国会議員達もいるものである。こんな様子を見ると、議員定数半減論には大いに説得力があると感じざるを得ない。

以前のエントリ”No principles, a wandering organization”の中でも述べたが、野球を含めた特待生制度の採用は私学の場合はその判断に委ねられるべきであると考える。但し、これはスポーツ特待生制度に個人的に賛成という意味ではない。世論としては少数派と思われるが、私は寧ろ野球を含めたスポーツ特待生制度には反対である。何故なら、「他のスポーツではOKなのに、何故野球だけがNGなのか?」とか「経済的問題で才能を埋もれさせるのは可哀想、勿体ない」など、いかにも説得力のある意見のように見えるが、現在のスポーツ特待生制度とは学校経営の施策の一つであることを忘れてはけない。古いと言われるかもしれないが、高等学校とくに普通科の第一義的な存在理由は社会に出たり上級の学校に進むための教育機関であると考える。

特に高校野球においては特待生制度は、それによってその後の野球人生を開花させた選手は非常に希な存在であり、殆どの場合は保護者への経済的負担を掛けなかったというメリットを除くとその後の人生にネガティヴな陰をもたらす可能性が多いように思われる。(勉強そっちのけで野球漬けの高校生活、勝利至上主義のプレッシャー、ベンチ入りから漏れた挫折・・・)

若いうちから競争社会における「勝ち組」「負け組」という鮮明な格差体験をするのも一概に悪いことではないのかもしれないが、逃げ道を見いだせない挫折感を高校生時代から味わうのは如何なものであろうか?

諸外国に目を転じてみると、日本のスポーツ特待生制度に相当するのもは中国・韓国くらいにしか見あたらない。但し、中国のスポーツ特待生制度は日本以上に専門性に特化しており、その進むべき進路も全く違って職業体育学校ということになる。米国のハイ・スクールにおいてはスポーツ特待生制度は存在しておらず、奨学金を受ける理由は純粋に保護者の経済的状況によるものであり、スポーツの実績による援助は一切禁止されている。入試の際に経済的援助を望む場合は、第三者機関によって生徒の名前や体格も伏せられて審査される。

クラブ・スポーツが主流であるヨーロッパにおいては、高校で行っているスポーツは殆どがいわゆる同好会レヴェルのものであり、当然学校によるスポーツ特待生制度は存在しない。英国では高校・中学レヴェルで一部の学校がスポーツ特待生制度に類する仕組みが導入されているが、それでもせいぜい学費の20~30%の援助である。

教育機関である高等学校にトップ・レヴェルのスポーツの一部が組み込まれた我が国の特殊事情が生み出したスポーツ特待生制度、その功罪を世論に流されず頭を冷やして良く考えてみる必要があることだけは確かである。走り出したものは止められない、ではあまりに知恵が無さすぎる。

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June 20, 2007

A great aspiration to become a winner

kieo_high_logo2選手権神奈川大会の初戦まで1ヶ月を切った時点で我らが塾高野球部は東北遠征を敢行した。移動時間は3月の高知遠征に比べれば短いものの、やはりかなりな強行スケジュールであった。関東大会以降、これまでの練習試合においても大いに成果を上げてきたようであるが、今回の東北遠征はそれを上回る大きな収穫を掴んだように見える。

キャプテン伊場くんを中心とした打撃陣は相変わらず好調を維持しており、これまで公式戦ではなかなかお目に掛かれなかった選手諸君の台頭もあり、寧ろ大会前に一旦スローダウンをしたほうが良いと思われるほどである。エース田村くんは全国屈指のレヴェルの好投手と対峙しても一歩もひけをとらない投球を披露してくれ、只野くんそして1年生投手白村くんも順調な仕上がり振りを見せてくれた。試合展開によっては短いイニングをリリーフできるピッチャー陣の目処も立ってきた。

関東大会の甲府商業戦で突きつけられた宿題ともいえる、好投手との対戦においても我慢して1点を獲りにいき最終的に勝ちきるという試合運びも経験できた。日吉台では経験できない広いグラウンドで実戦での守備を体験できたこともこの遠征の一つの成果であろう。

大会まであまり時間は残っていないが、これからの練習試合を含めて選手個人及びチーム(サポート・チームも含めて)として細部のブラッシュアップはかり、これまで同様のチャレンジャー精神で7月15日の初戦に臨んで頂きたいものである。失うものは何もないのだから!

この時期何よりも大切なことは、とにかく怪我をしないことである。

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June 13, 2007

The first rose in space

”Overnight Scentsation”は香りのない品種が殆どのミニチュア・ローズのなかでは取りわけ強いフレグランスを有する珍しいバラである。花もミニチュア・ローズとはいえない大きさがある。この特徴ゆえに”Overnight Scentsation”は1998年にスペースシャトル「ディスカヴァリー」に搭載されて、向井千秋氏による無重力空間での香りの採取実験に供され、”The first rose in space”という称号を得る栄誉を受けた。宇宙での香りの分子配列は地上のものとは異なり、より濃厚に香ったそうである。この”Space rose”と名付けられた香料を元に商品化されたのが資生堂の”ZEN”という香水である。

一夜の成功によるスター誕生を意味する”Overnight Sensation”と香りの”Scent”を引っ掛けた、センスある洒落た命名をしたものである。Nor'Eastはこの”Overnight Scentsation”の他にScentsational Fragrant Minisとして幾つかのミニチュア・ローズを作出している。

【Overnight Scentsation】Bred in United States (1990) by Saville (Nor'East Min Roses)

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June 06, 2007

A Supernova

塾野球部は奮闘むなしく残念な結果に終わったが、斎藤効果はあったにしてもエース加藤くんを中心とした大活躍で久々の大盛況の慶早戦、心からの感謝と称讃を送りたい。

20070605_okuhashi1_1昨日の立教との新人戦、延長10回満塁ホームランでのサヨナラ負けという情けない結果に終わったが、一番の収穫は噂の新人ピッチャー奥橋勇斗くんのピッチングを観ることができたことである。

岡山城東出身の奥橋くんは187cm88kgの大型ピッチャーで、岡山県大会では関西高校に敗れ甲子園一歩手前までいったという実績の持ち主である。右投げ・右打ちの典型的なエースで四番というタイプの選手。